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【FA論】人的補償のリスクを負ってまで獲得すべき選手の「3つの絶対条件」

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今日は。tthgです。

昨日の記事(こちら)では、石井一成選手の獲得報道に対し、少し懐疑的な意見を書かせてもらった。

これだけだと「じゃあ誰なら獲るべきなんだ」という話になるので、今回はtthgが考える「リスクを負ってでも獲得すべきFA選手の条件」について整理しておきたい。

結論から言えば、中途半端な補強に人的補償という出血を伴うリスクを負うべきではない。獲得するなら、以下の条件を満たす「真の主力」か、あるいはリスクの低いCランクに留めるべきというのが持論だ。



1. 高卒選手(あるいはそれに準ずる若さ)であること

まず第一の条件は年齢だ。具体的には「高卒でプロ入りし、最短あるいはそれに近い年数でFA権を取得した選手」であること。

大卒や社会人経由の場合、FA取得時にはすでに30代半ば近くに差し掛かっているケースが多い。しかし、高卒順調組であれば20代後半から30代前半という、野球選手としての全盛期、あるいはその絶頂期に近い年齢で獲得できる。

複数年契約を結ぶ以上、契約期間中にパフォーマンスを維持できる年齢的な余力は不可欠だ。

2. 直近3年~5年のフル出場と安定した成績

次に重要なのが「稼働率」と「成績の安定度」だ。

単に「直近の1年だけ活躍した」選手は危険だ。FAイヤーだけ確変的に数字が跳ね上がるケースは珍しくない。

私が条件として挙げたいのは、直近3年、できれば5年にわたってフル出場を続け、かつその間、成績に大きな波がないことだ。

好不調の波が小さく、怪我にも強い。このレベルの実績があって初めて、「運が良かった」のではなく「実力」であると判断できる。計算できる戦力として迎え入れるには、この継続性がマストだ。

3. クリーンアップを打てる「打力」があること

3つ目はプレースタイル。特に「打力」を重視すべきだ。

走力や守備力は、年齢とともにどうしても衰えが早い。獲得時は良くても、契約後半には武器にならなくなる可能性が高い。

一方で、確固たる打撃技術とパワーがあれば、年齢を重ねて守備範囲が狭くなっても、DHやファーストへのコンバートなどで長期的な活躍が見込める。

「守れる」ことよりも「打てる(特に中軸を打てる)」こと。これがFA選手に求めるべき最大の付加価値だ。

4. まとめ:中途半端なBランクならCランクでいい

上記の条件(高卒・若さ・長期安定実績・打力)に当てはまる選手といえば、過去の例で言えば浅村栄斗選手、丸佳浩選手、内川聖一選手などが挙げられる。彼らの移籍後の貢献度を見れば、その投資に見合う価値があったことは明白だ。また、森友哉選手や近藤健介選手あたりもこのカテゴリーに準ずる扱いで良いだろう。

当然、このクラスの選手を獲得するには莫大な年俸が必要になる。しかし、優勝を目指すための補強とは、本来こういう選手にこそ資金を投じるべきなのだ。

逆に言えば、これらの条件を満たさない、年齢的にもピークを過ぎつつあり、成績も不安定な選手に対して、安易に人的補償を伴うBランク以上の契約を提示すべきではない。

中途半端な戦力補強のために、自前の有望株をプロテクト漏れで失うリスクはあまりに割に合わない。

もし上記の条件を満たす超一流が市場にいない、あるいは獲得できないのであれば、無理にBランクに手を出すのではなく、人的補償の発生しないCランクの選手で穴埋めをするに留める。

それが、長期的なチーム編成を考えた際の健全なFA戦略だと考える。

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tthg: