【2024年イーグルス】投手が弱点なのに、松井投手と安樂投手の穴埋めで手一杯では昨年以上の結果は難しい

こんばんは。今日もライオンズ戦が中止で実戦不足を懸念するtthgです。

ライオンズ戦が中止になったので今日は2024年のイーグルスについて。一応今後の予定を先に書いて置くと、次回ファイターズを書いて最後にライオンズについて書いていこうと思う。ライオンズの記事では「ライオンズと他球団を比較して」2024年ライオンズの相対的な戦力についてtthgの見解を述べたいと思っている。(本記事及び過去記事について「ライオンズよりはマシだろ」という突っ込みがたくなる部分があると思うが、その点について今後掲載予定のライオンズの記事まで読んでご判断いただければと思う。)さて、今日の本題について主な内容は以下のとおり。

1.昨年のイーグルス

2.松井投手と安樂投手の穴埋め問題

3.穴埋めできたとしても残る課題

4.機能していない投手の育成

5.総括

1.昨年のイーグルス

正直イーグルスについて昨シーズン終盤戦を注視していなかったので正確な実戦における印象は語れない。ただ、ライオンズ、バファローズ、マリーンズの対戦相手として観戦した試合の中での印象は「若手の台頭が少なく、ベテラン頼みのチームに勢いを感じなかった」というのが素直な感想だ。チーム成績的には3位と1.5ゲーム差だったがAクラスのホークス・マリーンズとそこまで接近した戦力値には見えなかった。ただ、それ以上にイーグルにとって重要なのは昨年のストーブリーグである。

2.松井投手と安樂投手の穴埋め問題

ストーブリーグでは。松井投手の移籍と安樂投手の退団があり、穴埋めが必要になった。彼らの昨年の成績は以下の通り

名前登板勝利敗戦ホールドセーブ防御率
松井 裕樹59238391.57
安樂 智大57321003.04
日本スポーツ企画出版社,Slugger特別編集,2024プロ野球オール写真選手名鑑,2024,P245を参照し筆者作成

プロ野球オール写真選手名鑑は退団選手についてtRAを記載していないので不明だが、二人で5勝18H39S分の穴埋めをする必要がある。安樂投手の代替候補としてはカープから獲得したターリー投手。カープでのターリー投手の昨年の成績は以下の通り

名前登板勝利敗戦ホールドセーブ防御率tRA
ターリー44712211.743.08
日本スポーツ企画出版社,Slugger特別編集,2024プロ野球オール写真選手名鑑,2024,P177・239を参照し筆者作成

ターリー投手の成績は防御率とtRA共に優秀であり、22Hと安樂投手より重要な場面で投げていた事を示しており、穴埋めしておつりが来るまであり得る。ただし、リーグが違うので成績はあくまで参考という側面があることは留意が必要である。

次に松井投手の後任は則本投手ということなので成績的な裏付けは難しいが穴埋めできる可能性はあるだろう。一番問題なのが則本投手が抜ける先発をどうするかという事になる。候補はファイターズから移籍のポンセ投手である。ポンセ投手と則本投手の昨年の成績は以下のとおりである。

名前投球回勝利敗戦防御率tRA
則本 昴大155.0882.613.16
ポンセ51.2453.663.51
日本スポーツ企画出版社,Slugger特別編集,2024プロ野球オール写真選手名鑑,2024,P176を参照し筆者作成

ポンセ投手が通年で活躍していない上、tRAも良くないことを踏まえるとポンセ投手単体で穴を埋めると計算する事は難しい。それ故早川投手、荘司投手の成長、ドラ一の古謝投手などで補うことが必要になる。

3.穴埋めできたとしても残る課題

ただ、仮にこれらの要素で補ったとしても「昨年と同レベル」になれるという事であって進化するという話ではない。プロ野球オール写真選手名鑑によれば昨年のイーグルスのRSAA1が先発「-30.62」救援「-7.53」である。これはリーグ平均より、先発で約30点救援で7.5点マイナスだったという事を示しており、投手力が明確な弱点だったことを示している。つまり、このデータから見れば「昨年と同等」の戦力を整えてもチーム弱点が埋まるわけではなく、明確に昨シーズンよりプラスになるよう補強が必要だった事を示している。現実の結果は違ったものになるのかもしれないが、少なくとも開幕前の時点で投手の戦力が昨年比で大幅にプラスになるとは考えにくいという評価が妥当であろう。

4.機能していない投手の育成

とは言え、これがある意味普通のチームという側面もある。FA市場は狭く外国人も実績のある選手は高騰する傾向にあるので、ターリー投手やポンセ投手の獲得でもそれなりに頑張っているほうという見方すらできる。後は育成で何とかするしかないのだが、その育成が機能していないのが近年の傾向である。例えば、2021年にローテの一角として瀧中投手と早川投手が機能して次の時代の中核を担う事が期待されたが次年度以降伸び悩んだ。特に早川投手はドラフト1位で4球団競合の逸材だっただけに、思うように伸びていない現実は厳しい。他にも2016年のドラ1で2018年に14試合に先発して一定の成果を残した藤平投手などもいる。その全部が球団の育成力が伸び悩みの理由と断言するわけではないが、近年先発投手の育成が機能していない状況で、突如として生え抜きから「エース」が出てくると期待するのは高望みである。ドラフト指名して土台となるエースを育成するというサイクルを回すにはしばらく時間がかかるのではないだろうか。

5.総括

打線の方では目立った補強もなく、投手は上述のとおりなので、昨年以上の成績は残すことは簡単ではない。少なくともバファローズ、ホークス、マリーンズの上位3チームより上に来る確率は低いと考えるべきである。

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  1. RSAAについては通常は現実の失点率ベースで計算するがプロ野球オール写真選手名鑑はtRAベースで計算している ↩︎
  2. 日本スポーツ企画出版社,Slugger特別編集,2024プロ野球オール写真選手名鑑,2024,P174より引用 ↩︎
  3. 同上 ↩︎

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