「勝利の方程式」という言葉に見える長嶋茂雄氏の球界における影響力
おはようございます。ライオンズの勝利の方程式とはいつになったら確立するのやきもきしているtthgです。
唐突だが、球界のおける「勝利の方程式」なる言葉は日本語的に誤用ではないだろうか。Wikipediaによると球界においる「勝利の方程式」とは「リードしている試合において、そのリードを最後まで守りきるためにとられる、チームの定石となっているリリーフ投手(中継ぎ投手、抑え投手)の継投策、および継投パターンのこと」を言う。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8B%9D%E5%88%A9%E3%81%AE%E6%96%B9%E7%A8%8B%E5%BC%8F
しかし、「方程式」という日本語のそもそもの意味を考えるとこの球界における「勝利の方程式」の意味は少しおかしな点がある。数学の世界で一般的に「方程式」とは「問題」である。学生はこの「問題」に回答し、正解であれば点数を貰える。そう考えた時「勝利の方程式」とは本来「問題」でなければならず、球界における勝利の方程式が意味する「継投策」は「問題」を意味するはずである。
だが、球界のおける「勝利の方程式」はどちらかと言うと「方程式に対する回答」を意味する。具体には「試合」という方程式に対して「勝利」という結果を高い確率で導き出すの「回答」ことである。要するに「方程式」の答えは一定なので、「これをやれば必ず勝てるという継投策」のことを「一定である」という共通点を見出して「勝利の方程式」なる言葉を「勝ちの確率が高い継投策」の事を指して使っているのである。
ところで、なにゆえに、日本語的にはちょっとおかしい「勝利の方程式」なる言葉が生まれたのかというと、93年ごろ巨人の監督であった長嶋茂雄氏の発言による。長嶋氏は勝ちパターンの継投策として「橋本投手ー石毛投手」という継投を使い、多くの勝ちをチームにもたらした際、この継投策を指して「勝利の方程式」と称したのでこの言葉が生まれたのである。実は当時はまだセットアッパーとかはあまり一般的ではなく、90年ぐらいでも、ライオンズで潮崎現二軍監督が7回から抑えとして登板とかがあった時代で、勝利の方程式は結構画期的な戦術だった。そして、当時の長嶋監督はJリーグ人気で野球が潰されるという危機感に対応するために球界全体の人気回復策として巨人の監督をしているという面があり、ファンから絶大な指示を得ていた。
長嶋監督の采配は「感ピューター」などと揶揄されるように時に常識ではありえないようなものがあったが、この「勝利の方程式」は極めてデジタル的発想で「コンピューター」的であった。そして、現在この作戦がどのチームも採用する戦術になったことから非常に有効な戦術であった。絶大な人気を誇る長嶋氏が理にかなった素晴らしい戦術を採用すると、本来の日本語の意味すら変えてしまうという絶大な影響力を球界にもたらした。そんな言葉が「勝利の方程式」なのである。ライオンズに再び勝利の方程式が確立するのはいつのことなのか。
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