中央組織が解決力を持たないと末端は悲惨なことになる。

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今晩は。一夜にして解決される米子松陰問題に驚くtthgです。

大学院生の頃指導教員から「災害の被害者の救済度合いは報道によって決まる」と言われた事がある。例えば阪神淡路大震災は非常に大きな災害だったが数か月後に起こる地下鉄サリン事件によって報道がピタリとやんでしまい義援金などの善意が一気にしぼんだという。発生後10年立っても「復興五輪」と言われるほどに長くメディアに露出している東日本大震災とは事情は大きく異なる。そして復興五輪も昨年から「コロナ」によってかき消された感がある。その間に起きた熊本地震とか、西日本豪雨とかもあったが、今やメディアでそんな話をする人はほぼ皆無である。じつは「災害」と一口に言ってもメディアに取り上げられ「世間の同情」を買う災害にあったほうが「復興」という点では得だったりするのがこの国の実情である。本来は、そこに不平等がないように公の機関である国が復興を補完したり、公の補償制度が必要なのだが、そこが十分に機能していないという問題がある。


前置きが長くなってしまったが、なぜこんな話をしたかというと、昨日の記事で書いた米子松陰問題である。一夜にしてメディアが騒ぎ、SNSで部員の声が拡散するなどした結果知事まで動いて救済措置が取られた。このこと自体は悪いことではないが、「では他の出場辞退高は可哀そうではないのか?」という疑問がある。例えば、下記の通りすでに出場辞退した福井商業や中越は部員に感染者が出たと言っても数名であり、部がクラスターというわけではない。


プロ野球のケースでは濃厚接触者を隔離して新たな感染者が出なければ4-5日で再開しているのだから、試合を延期して他の試合を先行してやるなどできたはずだが、すでに彼らの不戦敗でトーナメントが進んでいるので今から救済は事実上難しい。

彼らの救済がされず、米子松陰だけ救済されるのは「彼らがメディアに注目されるぐらい酷く理不尽でかわいそうな状況だったから」という事に尽きる。「中途半端にかわいそう」だった中越等は救われない。

本来こうした理不尽さを解決すべきはメディアではなく当事者の中央組織である。災害で言えば内閣、甲子園で言えば高野連と文科省ないしスポーツ庁である。中央組織が開催に当たってコロナ感染が発生した場合の対処についてあらかじめ想定して基準をつくって運用すれば、もう少しまともだったはずである。少なくともプロ野球の実績(プロのほうも基準が細かい部分では整備されていないので不公平感はあるけれど)があるのだからそれと同等のことはできたはずだあり、中越等の「不戦敗」は避けられた。

当事者が解決能力を持たないとメディアという外圧に右往左往することになる。勿論大波に飲まれてなすすべなしという事もあるのだが、計画段階で想定できるリスクを放置すればいずれ大きな問題になる。これはプロの世界にも通じる話である。個人的には観客動員が制限されることが予想されるなか、オーナー会議や選手会が無策だったツケは大きな爆弾だと思っている。

本日も最後までお読み頂きありがとうございました。

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