渡部選手と秋山選手の報道から考える打者の体重管理の在り方。
今晩は。正月に色々動きすぎて三連休の前半をほとんど寝て過ごしたtthgです。
さて最近ライオンズ関連で体重にまつわる非常に対照的な記事が二つ出たので今日はそれについて考察したい。まずは新人の渡部選手が食べ過ぎで増量して入寮したという下記のニュース。
https://news.nifty.com/article/sports/baseball/12133-1021539/
もう一つはメジャー移籍した秋山選手がメジャーに行ってパワーアップするために体重を増やすという考えはないという下記の記事。
https://news.nifty.com/article/sports/baseball/12136-924566/
tthgも近年肥え気味なのであまり人の事は言えないが、プロ野球選手にとって一般時よりも体重はしっかり管理すべきファクターの一つであることは間違いない。結論から言うとtthg的には基本的に秋山選手の考え方が正しいと思っている。だが、秋山選手の考え方も全面的に賛同できるわけでもない。今日はそのあたりの事を語りたい。
基本的にパワーを付けたいとう一点で言えば自重が重いほう有利であり、それは必ずしも筋肉である必要はない。野球は俊敏性を犠牲にして有り余るパワーがあればプロとしてやっていける。しかし、俊敏性が下がれば守備への影響は免れないのでより打力が求められる。また、怪我のリスクは基本的に自重が重い方が高くなる。だから、秋山選手のようにむやみに体重を増やさないほうが賢明である。
しかし、だからと言って「パワー不足も仕方なし」という秋山選手の考え方には賛同しかねる。秋山選手の打者としての価値は高い出塁率だけでなく、良い時は5割を超える長打率である。(秋山選手の詳しい成績はこちら)出塁率が高いことは1番打者として必要条件であるが、十分条件ではない。秋山選手が日本において至高のリードオフマンだった理由は高い出塁率と長打率を両立していたことだ。初回の先頭打者に2塁打や3塁打を打たれて一死も取れずに得点圏にランナーを背負う状況は投手に取って大きな重圧になる。そこで点を取られると1点先制以上に相手先発のリズムを崩すという大きなメリットがある。(今年ライオンズ打線の迫力不足の大きな要因は秋山選手がいなくなった事であり、ある意味浅村選手以上に不在の影響は大きかった。)
しかし、MLBでは長打率は.297という非常に低い数字になっている。(成績については上述のサイトを参照されたい。)下記のサイトによれば、MLBにアジャストして.456という出塁率を記録した9月ですら長打率は.365と低調である。
https://mlbfan.hatenablog.com/entry/2020/11/22/183743
いくらOPSで.821という及第点の数字(9月のみ)を残しても長打率がここまで落ちると「相手に重圧を与えられる1番」という秋山選手の長所はなくなってしまう。それでも盗塁をたくさんできれば話は変わるがイメージ程盗塁のできない秋山選手はその点においても厳しい。
では、秋山選手はどうすれば良いのか。答えは、MLBにおけるイチロー氏の成績にあるとtthgは考えている。イチロー選手は下記のとおり、MLBにおいても2000年代は長打率で4割を切ったのは1度しかない。その1度も2008年の.386である。ホームランも二けたを3度記録しており決して単打しかない打者ではなかった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%81%E3%83%AD%E3%83%BC
そして、MLBに行っても体重を増やしたりはしなかった。むしろ下記の動画のように身体を大きくする事へ批判的だった。
それでもイチロー氏はメジャーに言っても長打力を一定程度維持していた。イチロー氏は日本での長打率自体は秋山選手とさほど変わらない。しかし、落ち幅は1割に満たない程度で収まっている。体格的にも秋山選手のイチロー氏はさほど変わりはなく、然るべき打ち方やトレーニングをすればもう少し長打を打てる可能性はあると考えるべきだ。勿論、イチロー氏の才能は別物なんだという結論もあるだろう。しかし、自重に比例しない実例があるので有ればそこを追求する事が先であり、どうしてもそれができない時に諦めるべきだ。秋山選手はまだMLBで60試合しかやっていない。普通は更に100試合いる所にオフに調整してする時間が取れた、ならばパワーへの対応も考えて欲しい。ライオンズの歴史の中でも稀有な輝きを放ったリードオフマンには小さく当てるだけのスタイルは似合わない。
また、渡部選手をはじめとして若手にも上記のような情報を元に体重との向き合い方は良く考えて貰いたい。プロに入ってパワーが足りない、だから筋トレとプロテインと大食いで身体を大きくする。それだけが唯一の回答ではない事を知って欲しい。それは常に怪我のリスクの伴う選択だ。もう来年結果を出さねば首という崖っぷちの選手はともかくまだ1-2年目とかならば身体を大きくする以外に長打を打つ方法を探るべきである。
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