今晩は。朝起きられずに更新が遅れたtthgです。
とうとう浅村選手がFA宣言してしまった。宣言理由について以下のように報じられている。
他球団の評価を聞きたいが、西武を最優先に考えたい
サンスポ,2018年11月7日 11時44分,西武・浅村がFA権行使を表明「他球団の評価を聞きたいが、西武を最優先に」より引用,2024年2月17日最終閲覧
非常に申し訳ないがこのコメントを額面通り受け取ることは難しい。そもそもFA移籍は多額の金銭と引き換えに大きなリスクを背負う選択だ。ライオンズに残るならこれまで残してきた実績による「信頼」があるからそう簡単にレギュラー落ちはない。しかし、FAで初年度から結果を出せないならばすぐに他の選択肢が浮上してくる。今年の野上投手などその典型で数字を見る限り野上投手らしい結果だが即中継ぎ降格となった。移籍先では成績が残せなかった場合の処遇は悲惨なものだ。
さらに言えば、今の浅村選手は膝に爆弾を抱えていて今オフは多めの休養と治療が必要だ。ライオンズならキャンプやオープン戦におけるスロー調整や開幕後1-2か月欠場という選択肢も容易だ。しかし、移籍先でその選択は厳しい。ある程度オープン戦から「浅村はどの程度やるのか?」という視線が向けられるので、「今は調整段階なので」とは中々言いづらい。言ったとしても大きなプレッシャーと引き換えということになる。我々サラリーマンだって異動で他部署に行けば、最初はその環境に慣れるまで普段とは違う負荷がかかる。プロ野球だって環境変化に対する順応は決して楽ではない。その上怪我との付き合いを並行して行うのはリスクが高い。その上結果も求められるのである。
そのリスクを負ってまで移籍を模索するということはそれ相応の理由があると考えるの普通だ。仮にライオンズに対して「感謝しかない」のに移籍を模索するとは思えない。それならば、他球団に話を聞くまでもなく残留するはずだ。少なくともtthgはそんな発想はできないし、浅村選手がそこまで浅はかな選手ではないと信じている。
もちろん、まだ移籍は確定ではないからという意見もあるだろう。しかし、他球団の話を聞くという行為は「ライオンズと他球団を天秤にかける」ということだ。誰だって天秤かけられることはうれしくない。tthgは昔営業職をしていたが、取引先で「どんなに良い提案をもってきても例外なく相見積もりをとる」という会社があった。そういう会社は営業が嫌うので、良い商品があっても売り込みにいかなくなるり、注文されたものだけが配達されるようになる。反対に「足しげく通って良い提案をしてくれるから」という理由で契約してくれる企業には営業ができるだけ良い商品の提案に行く。天秤にかけるという行為は取引相手から信頼を失うという行為なのである。FAは選手の権利だが、権利だからと言って、相手に何の配慮もなく行使すれば権利を行使した本人が信頼を失うのである。
例え、ここで浅村選手が宣言残留したとして、ファンは喜ぶが球団幹部は決して手放しで喜ぶわけではない。どうしたって「天秤にかけられた」という負の感情は残る。(球団が天秤にかけられて当然のふるまいをしているとしても。)それは決して浅村選手にプラスではない。残留後の契約最終年に数字が落ちた時や、引退の時、早々にFAを放棄した栗山選手と比較してどちらが球団から手厚く保護されるのか。それは断然栗山選手なのは明らかだろう。
それでも他球団の話を聞くのだからやはり会見で語られた以上の理由があるのだ。どうしてもそれで移籍するというなら、その理由を全てさらけ出して明らかにして欲しい。本当なら、今それを明らかにして球団に改善を迫って欲しいが、宣言残留を保険としてのこしたいなら、表向き建前に終始して裏で交渉するのも有りだ。しかし、それが決裂して他球団にいくなら「球団のどこが、あるいは誰が問題か」を明らかにして欲しい。それが明らかになればもしかしたら今後の改善が見込めるかもしれない。(明らかになったとて改善しない可能性はもちろんあるが。)それが、せめてものFA移籍する選手がファンに残せるものだから。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
ライオンズに関する他の人気ブログはこちら。
にほんブログ村
プロ野球に関する他の人気ブログはこちら
にほんブログ村