審判は判定について説明する練習をするべき。

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今晩は。tthgです。

さて、今日はキャンプとは別の話題。今回は審判の説明力について。試合で判定でもめた時に、審判が場内へマイクで判定について説明する場面が時々あるが、tthgはこの説明に常々疑問がある。そもそも、内容以前に非常に聞き取りにくい話し方をする方がいる。声が上ずったり、どもったりするのがその例だ。

それから、内容も非常に乏しい。例えば、暴言による監督の退場を宣告した時に、「暴言があったので○○監督を退場とする」とだけ説明して終わりという場合がある。監督退場は良いだが、肝心の抗議の内容が何だったのかと、抗議の内容に対して審判の解釈を説明がない。

暴言で退場という重いジャッジを下すわけだから、審判の側も暴言の対象となったプレーのジャッジの正当性をハッキリと説明すべきである。何も疑惑のない明らかに正しい判定で暴言に至るケースは少なく、選手あるいは監督の側に誤審を疑わせる要素があったわけだから、誤審でないことを説明するのは審判の義務である。

退場にならなかったケースでも「○○選手の××の反則を認めたのでアウトとして試合を再開します」とだけ言ってみたりする。この場合も、抗議の対象となったプレーと結果と判定を明示しても肝心の「なにゆえに反則となったのか」という肝心な審判の解釈が省かれている。これも同様に審判の解釈が明示されておらず、問題である。

争点となった判定について当事者及びファンが判定の説明を聞いて納得することは非常に重要なことだ。もちろん自チームに不利は判定に毎回納得というわけにはいかないが、最低限、説明を聞いてどうしてその判定になったかが分かれば、規則に照らして正しい判定なのか議論することもできる。当事者たる監督はある程度説明を聞くが、ファンはそれを知らない。監督とて後から振り返るために審判の公式説明が映像で残っていれば、今後の改善を求める際の資料になる。説明するメリットは非常に多きい。

審判の説明不足が発生する原因は、審判の「緊張」だと思われる。マイクを持って説明している審判の表情、仕草、声の調子などをみると、「人前で話す事への慣れ」が必要に感じる。審判の方は上記の説明を意図的に省いているというより、大観衆の前で話す事への緊張から、頭が真っ白になっているために十分な説明ができていないように思う。3万人を前にして最初から緊張しない人は一握りである。緊張して当たり前である。だから訓練が必要なのである。メンタル面の専門家を呼んで話し方の訓練でもすれば、だいぶ変わるはずだ。

ちなみに、来季からビデオ判定が導入される。上記の問題はビデオ判定によって解決される部分もあるが、逆に深刻化する場面もある。昨年の日本シリーズで今宮選手のホームへの走塁がスロー映像を見ても微妙という例があったようにビデオも万能ではない。こうした微妙なケースではむしろ「審判の説明力」が試されることになる。微妙なケースで「ビデオを確認しましたが、最初の判定が正しいことがわかりましたので、そのまま試合再開します」という内容を省いた説明では納得できない。それが監督の怒りに火に油を注ぐケースも有り得る。

こうしたケースでは、ビデオを見ている以上、「絶対に真実を曲がることはない」という意識が監督の側に生じるので「間違っても審判も人間だから」とか「誤審も野球の一部」という理屈で誤審を丸呑みしずらいの。よってビデオがない時より深刻な抗議が想定される。また、ファンは自球団有利の判定を感情的に曲げにくい。だから、ビデオを導入するのならば、審判の説明力向上はより必要とされるとtthgは考えている。

NPBは審判の説明力向上のために、専門家の研修等の機会を設けて欲しいと思う。

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