日本における地域密着の最大の成功例は「阪神タイガース」である。ライオンズも「一企業のチーム」を超えて地域の文化の一部になる日が来てほしい。

今晩は。夢を語るtthgです。

ちょっと前に下記の記事で、tthgが勝ちが当たり前だった黄金時代から勝てる事が稀になってもライオンズファンを止める事はなかった理由を書いた。個人的には勝ち負けを競うスポーツで勝てなくても満足というのは基本的ににない。だが、ここまでライオンズにドップリ浸かってしまうと負けが込んでも完全に関心を失う事はない。

https://tthg1994.com/archives/6716

自分で言うのもなんだが、例え負けてもそれなりに金を落としてくれるtthgのような固定客が増えると球団経営は楽である。毎年毎年勝てるチームを作るために多額の投資をしないといけない球団経営は安定しない。

そういう意味では最も成功している球団はタイガースである。タイガースは弱くても甲子園は客が集まる。下記の観客動員の推移を見ると流石に暗黒時代だった90年代の浮き沈みはあるものの、実数発表になった2005年以降の高値安定の動員は流石としか言いようがない。

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しかも下記のパリーグのそれと比較しても1番動員できているホークスが2005年以降コロナの影響のあった2020以外一回も観客動員でタイガースに勝てていない。リーグは違えどタイガースはホークスに比べると成績のほうは見劣るにも関わらずである。

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とりあえずAクラスぐらいでこれだけ動員できたら経営の安定度は非常に高い。それができるのは「阪神」というは一企業のチームではなく大阪における公共財的な存在になっているからだ。（本拠地は兵庫県だけど。）関西出身の友人に聞いても阪神の大阪における存在感は大きくもはや「文化」の括り入るような特別な存在のようである。

かつてJリーグは企業傘下のチームの争いであるプロ野球に対抗して「地域密着」という理念を掲げて対抗しようとしたが、「日本における地域密着の最大の成功例は阪神タイガースだ」と言っても多くの人に納得頂けるだろう。それぐらい阪神という球団は一企業の枠を超えたチームである。昔から大阪に住んでいて親が熱狂的タイガースファンで球場に何回も通ううちに、子供も自らもファンになるという循環が周り、地域全体に文化として根付くチームは土台が強い。

ところで、今のパリーグでタイガース的なチームになりそうなのはホークスである。福岡移転後「世界の王貞治」を象徴として30年間コツコツと地位を確立し、ソフトバンクに経営が移ってからは大きく発展した。世代を超えて地域に根付くというにはまだ歴史が浅いが、将来的には阪神のようになり得る存在である。

ただ、ライオンズもホークスより長いフランチャイズの歴史はあるし、黄金期以来の熱狂的なファンがいたりするので阪神的なチームになり得るポテンシャルが全くないわけでもない。球場に行くとその風貌から退職後のささやかな楽しみとしてライオンズを選んだと思わしき初老の夫婦とかを時々みかける。彼らなどは所沢移転後にライオンズにハマり人生の半分ぐらいはライオンズファン歴のある層だろう。そうした人達の子供や孫の世代に広まっていけば「その土地の文化」に昇華できる道はある。

現実的にはかなり険しい道だとは思うが、これが実現するチームには一つだけ絶対条件があって、それは「フランチャイズの変更がない事」である。フランチャイズの変更が伴うと世代を超えて連鎖する確率が大きくへる。本拠地の近くに住んでいて親子で球場に行くという事が年間何回もないと「リアルな感動」の共有が生まれないからだ。フランチャイズの変更はこの連鎖を断ち切ってしまう。パリーグでは最も長くフランチャイズの変更のないチームはライオンズであり、それはチームに取って大きな財産である。

フランチャイズの歴史が長いから必然的に阪神のようになるわけではない。例えば、巨人は歴史は長いが東京にもアンチがたくさんいるし、全国的にファンがいるので「東京の」チームというニュアンスはあまりない。また、どうやったら、阪神のようなチームになれるのかは正直tthgに手に余る命題である。コロナで親会社を含めて財政難であり、いつまでライオンズが現行の形で残れるのか不安であったりするのだが、個人的にはそれを乗り越えてライオンズが一企業のチームの枠を超えて地域の文化の一部になる日が来て欲しいと思う。

本日も最後までお読み頂きありがとうございました。

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