今晩は、強いライオンズを諦められないtthgです。
首都圏さんより下記の記事で黄金期からのファンが今のライオンズを応援するには「胆力が必要」とご指摘を頂いた。
正直、黄金期以降のファンはともかく、黄金期からのファンで今でもファンで居続けている人は凄いと思います。勝つのが当たり前の状態からすれば、昨今の成績は上位争いに… 『いわゆる「黄金期」からファンを続けるのは大変だと思う ~10年間で9回のリ... - 首都圏でプロ野球観戦(ライオンズを中心に) |
首都圏さんのご意見には納得できる部分もある。そりゃ毎年優勝で興味関心は「日本一になれるか否か」であった時代からすると今の成績に不満は大きい。正直なところ2018の優勝は「低迷したチームが日本一に帰り咲くための一里塚」として納得できる部分もあったが、2019の優勝は大して嬉しくなかった。それはtthgの満足度できるシーズンの基準が「日本一」だからである。tthgの中で、日本一になれなかったシーズンの優勝は日本一になったシーズンの1/3ぐらいの価値しかない。2018はチームの再建期の優勝なのでもう少しその価値は大きかったかもしれないが、2019は足踏みしたという印象の方が強い。こうした感覚になるのは「優勝が当たり前」という黄金期の経験が大きい。
一方で、tthg的には弱くなったから応援するのを辞めたくなったりはしなかった。今のようにネット環境がなかったり、仕事に忙殺されていたりして毎試合試合を観戦する事はないにせよスポナビで結果を確認するぐらいはずっとしていた。その理由はtthgがライオンズにドップリハマっていたという事も大きいが、「黄金期から一気に暗黒期にならなかった」という理由も大きいと思っている。
92末のデストラーデ氏の移籍を皮切りに黄金期の主力が次々と抜けるわけだが、93〜94,97〜98,02は優勝、04,08は日本一であり、この間Bクラスは07年だけなので「来年こそは」という期待はそれなりにできた。09年にBクラスを経験するも、2010年以降も渡辺GMが監督在任中は優勝争いをするシーズンもあり、全く希望が持てないシーズンというのは少なかった。本当の暗黒時代は2014〜2016だけだが、2017に選手の立場で黄金期のチームのまとめ役だった辻監督が戻った。黄金期を知るファンとしては期待したし、2017〜2018は結果をも残した。2019も一応優勝はしたのでそれまで継続的に応援していたファンが本格的にファンをやめるような要因にはならない。そういう意味で黄金期から今までファンを続ける胆力は、首都圏さんが感じているほど必要とされないので?とも思う。
ところで、下記のNPB発表の観客動員を見るとライオンズの観客動員は91年の200万人弱をピークに減りはじめ、96年の130万弱で一度底を打っている。この95-96は黄金期以降はじめて連続して優勝を逃したシーズンであり、「強さ」がないと応援できない層が抜け、tthgのような「強さを超えてライオンズにハマった層の集まり」と理解できる。その後リーグ連覇した97-98は144万、138万と盛り返している。ここで一定程度「強いチーム」への関心が強い層が一部戻ってきたと理解できる。翌99年に183万と飛躍するのだが、これは松坂投手のルーキーイヤーの特需なので黄金期ファンの帰還とはイコールではない。ただ、前年リーグ優勝チームに松坂投手が加わったのだからら強さを追い求める層も一定程度戻って来たと推測する。
01年〜04年まで160万台で推移し、実際発表で水増しができなくなった05年以降も08年に再度日本一になるまでの3年間大きく増減がない事を踏まえると、04年と05年の間に実数としては大きな差はなく動員できていた可能性は高い。01年から04年の160万と98年の138万との差分がどの程度「強さに憧れる」黄金期ファンの出戻りなのかは定かではないが、この間02年優勝、04年日本一と強さに憧れる層の離脱要因は少なくい。01-04の間はジリジリと微減傾向だが、これは松坂フィーバーで来たミーハー層の生き残りがジリジリと減っていたと理解するほうがスッキリする。特に日本一になった04年に前年より減らしている事もそれを示唆する。
その後、07年までは上記の通り横ばいで推移したと思われるが、ここまで黄金期から継続しているファンは、ある程度「勝ったり負けたり」を受け入れられるようになったファンの可能性が高い。少なくともそれがtthgの経験からはしっかりくる。そして、この時負ける事への耐性をつけたファン層は08年の日本一以降ジリジリ低迷し、14年〜16年の暗黒期でもある程度は残ったと思うし、17年以降の巻き返しでもう一度盛り返して戻って来たように思う。なので、tthgの体感としとは黄金期からの根強いファンはそれなりの規模で存在すると思っている。
しかしながら、これらのファンもこれから10年単位での暗黒時代とかになると流石に白ける人もいそうである。冒頭に書いたように日本一を日常としていた時代を経験すると勝利へのハードルは高くなる。「勝ったり負けたり」を繰り返しているぐらいならまだしも「いつも負け続ける」所まで許容するのは簡単ではない。tthg的にも14年〜16年はかなりフラストレーションは溜まったし結果を追う事もあまりする気がなくなった。それを繰り返すのは正直シンドイ。
また、広岡監督の時代20-30代ぐらいで所沢移転を契機にファンになった層ですら既に60-70代であり、体力的、財力的に球場からは足が遠のく。それ以上上の世代は更にそれが加速する。その意味で言うと00年代以降は徐々に黄金期のファンの退場は起こっており、当時20代以下だった層が今40-60代前半という「球場に行ける黄金期ファンラスト世代」を形成している。この世代はこれからどんどんその物理的ハードルが上がる。
そう考えると、そこに暗黒時代となるとファン離れが一気に加速してもおかしくない。下記の記事で、「黄金期のチームを選手として知る指導者の存在がチームを強くする」という側面から今年は黄金期の遺産を活かせる最後のチャンスという趣旨の事を書いたが、黄金期を知るファンの存在を経営に活かすという意味でも黄金期の遺産を活かせるラストチャンスに差し掛かっているのかもしれない。
本日も最後までお読み頂きありがとうございました。
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