サイン盗み問題の本質。

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今晩は。情報戦が大好きなtthgです。

先日タイガースの近本選手がセカンドランナーの時に腕を横に広げる行為を行い「サイン盗み云々」と言われて物議を醸している。このサイン盗みへの規制というのは非常に歪な規制となっている。サイン盗みは主に二つの要素で成り立っている。一つ目は相手のサインを分析して「相手の作戦等の情報を得る事」。もう一つはそれを味方に「伝達する事」である。これらの構成要素については似たような事が行われているがそちらには規制はない。具体には「相手のクセ」を盗む事である。クセはサインではないが「相手の情報を知る」という意味では全く性質は一緒である。サイン盗みのもう一つの構成要素である「伝達」についても例えばベンチやネクストバッターサークルとかで伝達されればサイン盗みと同じような事が起こる。しかし、それは規制されない。



あるいは捕手が、三塁コーチのサインを解読してエンドランを見破り、ウエストの「サイン」を出してまんまとセカンドアウトにしたようなケースは実質的にはサイン盗みだが、伝達手段が合法的なので規制される事はない。

これらの矛盾が起きるのはサイン盗みの規制の成り立ちから理解しないといけない。そもそも昔サイン盗みが問題となった頃はスタンドにいるスパイから打者に伝達されるという大掛かりなものだった。(双眼鏡で覗き込んだりしていたとか。)そして、あまりにそれが横行するものだから投手は乱数表をクラブに貼り付けイニング毎にサインを変えるなどして、サイン交換が長くて試合進行の妨げになるほどだった。それを規制しようというのが発端だった。そして、1996にダイエーホークスが球場のモニターで分析した情報を元にスタンドからバイトがそれを伝えるという疑惑が持ち上がり、最終的にはコーチや二塁走者からの情報伝達を禁止するに至った。(この辺の話は下記などを参考にされたい。)

これらの歴史の中で、規制の議論の本来の的はベンチ入り選手や監督、コーチ以外の人間が関わるようものだった。だからこそ、相手のクセを盗みという同種の性質を持つクセを見破った話とかは普通に武勇伝として語られ続けているのである。あるいは捕手がサードコーチのサインを見破ったかどうかとかは問題にすらならないのである。

本来、プロスポーツである以上相手に情報を見破られるのは見破られた方が悪い。だからクセなどの話はクセを出す方が悪いし、明らかに相手にも分かるようにサインを出して見破られたケースとかは問題にならない。ただし、外部の力を借り出すと際限がなくなり試合進行の妨げにまでなったから規制しましょうという話なのである。しかし、それすら破るものが出たのでグランド内の情報伝達の方法まで規制しようという事になっている。近本選手の行為はその規制された伝達方法に該当するからめくじらを立てられているのである。

tthg的にはこうした規制はできるだけ無い方が良いと思っている。情報は見破られた方がマヌケというのが本来のプロのあり方だからだ。ただ、グランド外の力まで借り出すとホームが圧倒的に有利になったり、試合進行の妨げになるから規制もやむ得ない。セカンドからの伝達やコーチの伝達とかはグランド外の力を借りなければ、そのどちらにも該当しない。だから、それも情報戦の一部として認めるべきである。結局、ルールを破るやつがいるものだからドンドン規制されるのである。

今回、様々な人が発言しているが、サイン盗みがあったかなかったか、みたいな二者択一的な議論が多い。しかし、本質はもっと根が深い問題であり、「そもそも相手の情報を得る行為」がありなのか無しなのか、有りだとすればどの範囲でOKなのかという所が議論されるべきとtthgは考えている。

本日も最後までお読み頂きありがとうございました。

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