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僅差の終盤に失敗した時のリスクヘッジのないギャンブル采配は大いに疑問。(2018年8月12日対イーグルス観戦記)

今晩は。采配の妙が大好きtthgです。

正直負けた事実はある程度仕方ないという思いはある。辛島投手と榎田投手は失点は同じだが、内容では圧倒的に辛島投手に軍配があがる。不運な当たりも多かったが、7回以降もあれだけチャンスで点を取れなければ負けるというものである。そして、今日はファイターズが負けており、この負けが痛恨の負けでもない。だからtthg的にはあまり熱くならずに本記事を書いている。

しかし、8回に山川選手に代走を出してからの采配は正直言って疑問が多い。8回同点で二塁ランナー山川選手に代走の選択がそもそも疑問である。山川選手よりは水口選手のほうが生還率は高いだろうが、打線の核を失って延長戦というリスクを負ってまで追求すべき差があるのか。一方外崎選手がヒットを打てば満塁で絶好調の中村選手。そうなれば得点の期待値も高い。そこまで考えた時にトータルのリターンはリスクに見合っていない。

百歩譲って8回のギャンブルは勝ち越してしまえば後は守備固めなので一つの選択肢になり得るとしても、失敗した後の選択がもっと頂けない。まず、9回先頭の木村選手に代打栗山選手。栗山選手はランナーに出ると代走の選択を迷う選手であり、ここで使うのは勿体ない。木村選手にチャンスを与えるか、代打を出すにしても足があり打撃好調の斉藤選手の方である。なぜかというと、栗山選手でチャンスメイクしても、1-3番の結果次第で水口選手の打席に全てをかける展開になりかねないからだ。チャンスで水口選手の時に栗山選手が残っていれば代打起用ができる。結果凡退しても、栗山選手レフト、斉藤選手OR木村選手ライト、外崎選手セカンドでもう一巡回せる。実際12回に水口選手にチャンスで回ってしまったが、栗山選手が打席に立っていれば違った結果もあり得た。

最大の問題は12回の攻撃。上記の選択を取らなかったことで野手の控えは岡田選手と、炭谷選手のみ。先頭の秋山選手がヒットで出塁。ここで源田選手にバントをさせてしまう。ランナー二塁になったら浅村選手が敬遠で水口選手勝負がミエミエなのにバント。ここはバスターエンドランで1,3塁にして浅村選手と勝負か、無死満塁の究極の選択をせまる状況を作る必要があった。それから、1,2塁で迎えた水口選手の打席。無策で打たせるはない。せめてセーフティをやって最低ランナーを3塁に進めてエラーや暴投で点が入る状況をつくる努力をすべきだった。そして、打たせるなら代打岡田選手である。守備は森選手をレフトで起用するか松井選手のDH解除でなんとでもなるので3割打者の代打は現実的な選択肢だ。さらに言うと岡田選手はバントだってうまい方なのだから無警戒ならばプッシュバントをやってみるという選択もできる。

ちょっと古い話で恐縮だが、昨年9月9日のファイターズ戦においても、1点負けてて山川選手に代走を送り、その日ヒット打っていた坂田選手にピンチバンター岡田選手という采配があった。この采配もとりあえず同点狙いは分かるが、その後どうやって加点して勝つのか分からない。どうも僅差になると辻監督は延長12回までのトータルで考えることができない傾向がある。そして、1点が欲しいとなるとやたらとバントを選択しすぎる。バントは1点勝負において重要な戦術の一つだが、一つアウトを与えるもろ刃の剣的要素のある作戦だ。一死二塁と無死一、三塁では圧倒的に後者のほうが得点確率が高い。後ろに控える打者の実力次第では後者を狙う作戦を取るほうがトータルの勝率が高いこともある。僅差ならば延長戦を見据えるべきだし、バントの有効性についても突き詰めた検討が必要である。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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