今晩は。日本の野球界の未来を憂うtthgです。
以前からボヤいていることだが、昨今のMLB移籍市場における金額の高騰ぶりには目を見張るものがある。山本由伸投手の契約額などは、一昔前の球団身売り額を遥かに凌駕するレベルだ。 今日は、そんな「マネーゲーム」と化した現状において、NPBが生き残るために取るべき、少し過激かもしれないが現実的な「生存戦略」について書いてみたい。もしかすると、純粋な野球ファンには受け入れがたい話かもしれないが、綺麗事だけで飯は食えないのが現実である。
目次
1.無視できなくなったポスティングマネーと経済格差
まず直視しなければならないのは、日米の経済格差と「円の弱さ」である。 かつては「夢のメジャー挑戦」という言葉で語られたMLB移籍だが、今やそれは球団経営を左右する巨大なビジネス案件に変貌した。MLBへのポスティング譲渡金は、NPB球団の年間予算の相当な割合を占めるほどになりつつある。 以前であれば、主力選手が抜けることは戦力ダウンのデメリットでしかなかった。
しかし、これだけ円安が進み、向こうの契約金が高騰すると、ポスティングで得られる数十億という資金は、球団経営において「無視できない」どころか「喉から手が出るほど欲しい」収益源となる。 ライオンズなどは特にそうだが、親会社の支援だけに頼れない球団にとって、この資金は補強費や設備投資、あるいは赤字補填の生命線になり得る。
悔しいが、経済規模の差がここまで開いた以上、NPBがMLBの「二軍(ファーム)」的な立ち位置になることは、ある程度避けられない流れである。WBCで優勝争いができる実力がありながら、経済的には下請け構造にならざるを得ない。この「ねじれ」を嘆くのではなく、どう利用するかが問われている段階にきているとtthgは考える。
2.少子化と国力低下で「純国産」の維持は限界
次に、国内の人材供給の問題である。 日本の少子化は加速度的に進んでおり、野球競技人口の減少も叫ばれて久しい。加えて、世帯収入の実質的な低下により、高価な道具や遠征費が必要な野球を子供に続けさせる体力が、日本の家庭から失われつつある。
これまでは「日本の若手」を育てて一軍で使う、というサイクルだけで回っていたが、これからはその母数自体が激減する。 一方で、WBCの結果を見ればわかる通り、トップ層の質は依然として高い。また、最近ではMLBで通用しなかった、あるいはマイナー止まりだった選手が日本球界に戻り、主力として活躍するケース(いわゆる逆輸入や出戻り)も増えている。
これはNPBのレベルが低いというよりは、NPBの水が合う選手、あるいは日本的な育成で開花する才能があるという証拠でもある。 しかし、国内の若手だけで将来のスター候補を賄い続けるのは、人口動態的に無理がある。
いずれ「プロ野球選手になりたい」という子供の絶対数が足りなくなり、リーグのレベル維持すら危うくなる日が来る。今のうちに手を打たなければ、NPBはジリ貧の未来しか描けない。
3.「外国人枠撤廃」と「育成ビジネス」への転換
そこでtthgが提案したいのが、NPB全体の「育成機関化」を戦略的に進めることだ。 具体的には、外国人枠の大幅な拡充、あるいは撤廃である。そして、3Aや中南米の「原石」とも言える若手選手を積極的に獲得し、日本の緻密な指導と環境で育成する。彼らが成長し、MLBが欲しがるレベルになったら、ポスティングシステムを使って高く売り出すのである。
「日本の野球なのに外国人ばかりになる」というアレルギー反応はあるだろう。だが、背に腹は代えられない。 NPBには、MLBも認める高い育成ノウハウがある。これを「日本人だけ」に使うのはもったいない。世界中の才能ある若手を安く獲得し、付加価値をつけて高く売る。その売却益で球団経営を潤し、スタジアムを改修し、ファンサービスを充実させる。そして、その資金の一部で、数少なくなった日本の才能も手厚く育てる。
この循環を作ることこそが、経済大国ではなくなった日本において、プロ野球という興行を高いレベルで維持する唯一の解ではないか。 プライドを捨てて「世界最高峰への登竜門リーグ」としての地位を確立する。それが結果として、NPBの野球を面白くし、チームを存続させることに繋がるとtthgは信じている。
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