おはようございます。tthgです。今回のテーマは、上沢直之投手のソフトバンクホークス移籍について。日本ハムファイターズからポスティングシステムを利用してMLBに挑戦した上沢投手が、わずか1年でNPBに復帰し、しかも古巣ファイターズではなくホークスを選んだことに、tthgも一野球ファンとして複雑な感情を抱かざるを得ない。もちろん、牧田和久投手が西武ライオンズからMLBを経て楽天イーグルスに移籍した際にも感じたが、こうしたケースが繰り返されるたびに「ポスティング制度に欠陥があるのではないか?」という疑念が浮かぶ。しかし、この問題は単にポスティングシステムの制度そのものに起因するものではなく、運用する球団側の姿勢や判断にこそ根本的な原因がある。主な内容は以下の通り。
1. ポスティング制度は「制度そのもの」ではなく「運用」に問題がある
2. ファイターズのポスティング運用の歴史と問題点
3.ライオンズとマリーンズの類似ケース
4. 球団側の姿勢:毅然とした態度が必要
5. 総括:ポスティング制度を適切に運用せよ
1. ポスティング制度は「制度そのもの」ではなく「運用」に問題がある
ポスティングシステムの本質は、「球団が選手の保有権を放棄する代わりに、ポスティング料という対価を得る」というものだ。しかし、ファイターズが安価なポスティング料で上沢投手の海外移籍を許可した。その時点でファターズは彼の「保有権」を球団自らが放棄したのは明白だ。ポスティング料が安すぎると判断すれば、移籍を許可しなければよかった。それでも移籍を認めたということは、球団側がその選択を良しとした結果である。ポスティング制度は「選手の希望」と「球団の利益」の均衡を取るためのシステムだ。しかし、ファイターズの運用はそれが破綻していたとしか言いようがない。
2. ファイターズのポスティング運用の歴史と問題点
上沢投手の件は突然起こったのではなく、その遠因となる移籍があった。ファイターズは大谷翔平投手や有原航平投手について「選手の希望」に押し切られた形でポスティングを許可している。その結果、他の選手にも「自分もポスティングを主張すれば行けるはずだ」という期待感が広がってしまった。(とtthgは捉えている。)百歩譲って大谷翔平という特別な才能を持つ選手を例外として扱ったことは理解できる。しかし、有原投手のポスティングの扱い方が決定打となり、選手側が「自分も認められるべき」と主張する状況が生まれてしまった。そんな状況が上沢投手の移籍に影響を及ぼしたのではないだろうか。
3.ライオンズとマリーンズの類似ケース
この点についてはライオンズも他人事ではない。上述の牧田投手や菊池雄星投手のポスティングは今の平良投手や髙橋光成投手のポスティング希望に影響しているように見える。牧田投手の成績が高いポスティング料を得られないことが明白だっただけでなく、菊池投手もエースとして貢献したと言えるのは2017年と2018年にしかない。しかもホークスには全く勝てず、2018年のCSも勝てなかった。単純な貢献度ではポスティングを認めるだけの材料はなかったのにポスティングを認めてしまった。こうした経緯が数年活躍しただけで、海外FAまで何年もあるのに平良投手や髙橋光成投手がメジャー移籍希望を公言するに至った動機であろう。
他の事例では、今年マリーンズが佐々木朗希投手のポスティング移籍を容認する方針を示したが、同じ問題が起きるリスクがある。もし佐々木投手を契機に、他の投手がポスティング希望が続出し、その投手が短期間でMLBから戻り、他球団に移籍することになったら、マリーンズファンにとっては大きな失望となるだろう。
4. 球団側の姿勢:毅然とした態度が必要
ポスティングの運用で最も重要なのは、球団が毅然とした態度を取ることだ。適切な時期、適切な対価、そして球団の戦略に基づいてポスティングを認めるべきであり、「選手の希望」だけを優先して判断すべきではない。例えば、上沢投手の場合、海外での成功が見込めるほどの成績や実績があったとは言い難い。それでもポスティングを認めた事で、招いた結果が「1年での出戻り」「しかも古巣ではなくライバル球団への移籍」だ。これを繰り返さないためには、安易にポスティングを認めないことである。それは大谷投手や佐々木投手と言ったドラフト時点からメジャー志望の選手に対しても同様である。仮にドラフト時点で早期メジャー確約を求められたら交渉の席を立つ。それぐらいの覚悟が各球団に求められる。
5. 総括:ポスティング制度を適切に運用せよ
ポスティング制度自体は悪いものではない。しかし、その運用を誤れば、球団やファンに大きな失望を与える結果になる。今回の上沢投手のケースは、ファイターズの運用の甘さが招いた結果と言える。選手側の希望だけを優先せず、球団が明確な基準とビジョンを持ってポスティング移籍を認めること。そして、球団側は毅然とした態度で交渉を進めること。この2点が守られなければ、今後も同じような事態が繰り返されるだろう。上沢投手のホークス移籍は、一野球ファンとして納得しがたい部分が多い。しかし、これを機に、各球団のポスティング制度の運用方法が見直されることを強く願う。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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