tthgから見た監督野村克也

今晩は。突然の訃報に驚きを隠せないtthgです。

昨日野村克也氏の訃報が野球界に流れた。TVで拝見する野村氏はだいぶ身体の自由が効かなくなってきたようだったが、2020シーズンのボヤキを一言も発する事なくこの世を去るようには見えなかった。偉大な野球人がまた一人この世を去った事実は重い。tthgとしても哀悼の意を表したい。



tthgが生で知っている野村氏はスワローズの監督就任後である。そこで、今日は「監督野村克也」に対するtthgの思うところを述べてみたいと思う。南海のプレイイングマネージャー時代はリアルに知らないので詳しくは述べないが、優勝は一回だが毎年のようにAクラスなので監督として全くダメとは言えないと思われる。

さて、専任監督として初采配を振るった野村監督はスワローズで素晴らしい成功を収めた。9年間で4度の優勝は立派の一言である。しかし、その後のタイガースやイーグルスでの成績は期待された程ではなく評価が分かれる所である。

tthg的にはタイガースやイーグルスでの成績は監督の能力の問題というより、「弱いチームを強くする監督」という誤ったパブリックイメージの問題だと思っている。監督自身が「弱いチームばかり任される」とボヤキ続けたために誤解されているが、野村監督が率いたスワローズは「才能に恵まれないチーム」ではなかった。

打線は池山氏と広澤氏という核があり、野村監督時代に古田氏やハウエル氏、飯田氏などの才能が加わり強力打線だった。投手は西村氏、内藤氏、岡林氏、川崎氏、高津氏、伊藤智仁氏と言った若い才能に、荒木氏、伊東氏、高野氏、宮本賢氏と言ったベテランがいた。野村監督の時代の後期には石井一久氏や吉井氏、田畑氏などの加入もあった。スワローズは育成や補強でチーム力が向上した事と監督のマネジメント力の両輪で勝ったのであり、監督のマネジメント力だけで勝ったわけではない。

にもかかわらず、タイガースやイーグルスは監督の力だけで勝とうとした。そこに大きなミスマッチがあった。タイガース時代には野村監督自身がオーナーに補強しない勝てないと強く主張したほどだ。結果的に補強は後任の星野氏時に実現し、アリアス氏、片岡氏、金本氏、伊良部氏、下柳氏などの大型補強により優勝している。それでも野村監督の薫陶を受けた矢野氏、赤星氏、藤本氏、井川氏が優勝に大きく貢献している。

イーグルス時代も戦力の絶対的な才能が足りなかった事は周知の事実だし、二代後の星野氏が監督時代に補強が実って優勝したところもタイガース時代と似たようなところがある。田中投手や嶋選手が野村監督の薫陶を受けたという事実もある。更にはイーグルス時代はボロボロの選手層のチームを退任年に2位まで押し上げたのも光る実績である。

結局、野村監督がいかに名監督であろうとも、選手の力なしには勝てない。しかし、スワローズ時代強烈な個性を発揮した結果、周りが野村監督を雇っておけば勝てると誤解してしまった。その事が野村監督の監督人生の大きな足枷になってしまったとtthgは考える。本人は「月見草」などと自分を揶揄して世間の注目を浴びない事を嘆いていたが、監督時代は決して月見草ではなくONにも勝るとも劣らない個性を発揮していた。やっと念願かなってメインストリームに出てきたのにそれが自身を優勝から遠ざける要因になるのはなんとも皮肉な話である。

本日も最後までお読み頂きありがとうございました。

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