山川選手FA宣言に湧き上がる複雑な感情
今日は。複雑な思いを隠しきれないtthgです。
山川選手がFA権を行使した。厳密には宣言残留もあり得るが、これまでの慣例から言えばこの時点で宣言残留の報道がない場合は移籍である。今回は既に日刊スポーツでソフトバンクから4年20億のオファーが報じられているぐらいなので尚更だ。
正直この宣言については複雑な思いである。例の件で1年間不出場の上移籍。更にはホークスという直接の敵に移籍となれば一ファンとして忸怩たる思いである。
一方で山川選手の心情を推察すると別の思いも沸いてくる。ライオンズは報道によれば大幅減額提示をしている。複数年という報道もあったが上述のホークスのような大型契約であったという報道もないし、一連の流れを見ているとそもそも高給を出さないライオンズがそこまでのオファーをしているとは考えにくい。今年単年契約で来オフの大型契約を狙うという手もあるが、それは活躍できればという条件がつくし、そもそも今の公式戦出場停止がいつ解けるかも不明である。また、単年契約なら一部のライオンズファンから「来季ソフトバンクか」と手厳しく批判されるし、来オフFAすればそれは更に強まる事は想像に難くない。
唯一あり得るのが年俸変動制の複数年をライオンズと結ぶというパターンだが、この場合でも来季のベース年俸は低くなるはずであり、ホークスから確約の4年20億と出来高でオファーが来たらそっちを取るというのも理解はできる。tthgは金で移籍という事についてあまり良くは思わないが、億の単位で2倍とかのオファーの場合はある程度仕方ないと思っている。そのレベルのお金になると義理人情だけでなんとかできる範囲を超えると考えるからだ。
今回のケースではその義理がとてつもなく大きいというご意見の方もおられると思うが、本件では山川選手が犯罪については無罪を主張し、それが警察と検察により認められたという経緯がある。本人が心から無罪と思っているのにほぼ丸一年試合には出してもらえず、不起訴後に無期限出場停止となれば、球団への恩義というのも感じにくい。勿論球団側としては社会情勢的に仕方なかったという事は事実だし、本人もそこは理解をするべきだが、現実としてはそれは難しいだろう。
また、不起訴なのに無期限出場停止という処罰を行うというのは法的にはグレーである。例えば、下記の記事で書かれているように不起訴で懲戒解雇は不当解雇として会社側の責任が追及される事案である。
野球選手は労基法上の労働者ではないので、解雇規制がそのまま適用されるわけではないが、この国の法律は推定無罪が原則なので、裁判所は不起訴なのに本人への不利益処分を行うことへ慎重な姿勢を示している。
また、誹謗中傷訴訟で有名な藤吉弁護士も無期限出場停止について下記のようにあり得ないという見解を述べている。
https://x.com/fujiyoshi_ben/status/1698860950865219600?s=46&t=tG-U0UdtYIHlAxea3HVlgA
あるいは、行列の北村弁護士も下記の動画で山川選手について野球生命を絶たれるべき事案ではないと語っている。
これらの事実は法律の専門家から見ると不起訴の事実は重く、それにも関わらず懲罰的処分を行うことは、法的に疑義がある事を示唆している。当然山川選手の代理人弁護士も同様の見解を持っている可能性は高くその旨山川選手にも伝えているはずである。それが一般社会で賛同を得られるかは別問題だが、こうした背景を踏まえると山川選手が不起訴なのに不利益処分を行う球団への恩義を感じないとしても、ある程度仕方ないところもある。
加えて球団には起訴される前に山川選手の意図に沿わない示談を勧めたとされる報道もあった。上記に加えて下記も事実なら尚更山川選手が恩義を感じることは難しい。
一ファンとしては山川選手にFAで同一リーグ他球団だけはやめてくれと強く思うが一連の経過を見るに複雑な感情が込み上げてくる。
本日も最後までお読み頂きありがとうございました。
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