今晩は。周りの店が休みばかりで寝正月のtthgです。
今年もよろしくお願いします。
昨日の記事でも紹介した山本昌さんの著書「奇跡の投手人生50の告白―悔いはあっても後悔はない」のp57-60に山本さんがバントに長けていて、その腕前は晩年ドラゴンズに移籍したバントの名手川相さんからも褒められたほどだったことが書かれている。投手のバントはほぼ決めつけてシフトを引かれるので難易度は高いが、山本さんはそれすら気にならなかったという。これは少なくともセリーグの投手、とりわけ「エースになろう」とするなら必須の技術だとtthgは考えている。投手がキチンとバントできれば、バントもできない自動アウトの投手が先発した場合に比べてチャンスの数が大きく違う。また、同点ないし僅差負けの展開での代打の確率も増え、その結果、代打が出されたがゆえの継投失敗のリスクが増える。また、続投のために無理矢理バントさせた結果併殺でチャンスを潰すというケースもある。これらのケースを総合して年間2個勝ち負けがひっくり返ったら、投手としての力が同じでも、10-10の投手が12-8になる。これはチームに「勝ちをもたらす」というエースの役割を考えたら無視できない要素である。
だから、tthgは下記のセパのDH制に関する記事に置いて記事に置いてセリーグについて「バントだけでもしっかり決められる投手を育てれば、ほぼ打席に立つことのない先発投手が打席に入るパに対して優位に戦える。」と主張したのである。
少なくともセリーグの投手はバントぐらいできるようトレーニングを指導しておくべきだが、一方で時代背景として、投手のバント力を鍛えるメリットが減っているのも事実である。山本さんのルーキー時代とかはリリーフも2-3回投げる事がザラにあったが、今はリリーフは余程の事がない限り回跨ぎがない。つまり、リリーフ専業になったらバントする機会がない。
しかし、それでも投手にバントをしっかりやらせる意味はある。山本さんは自分がバントが得意だったが故に投手としてバントをさせたくない時に、自分がバントをしにくい球種やコースを選択したという。この点は実は先発投手よりリリーバーに重要な能力である。先発投手の場合、試合前半ではバントしてもらった方がトータルで楽という事があり得るのだが、セットアッパーやクローザーがバントされる場面は1点を争っている場面なので「バントさせない事」の利益が大きい。その意味では将来リリーバー専業になるとしても、若いうちに二軍で自らバントの練習をしつつ自分なりのバント対策を学ぶのは有効な手法である。
仮に、その練習の中でバントなら任せろという山本さんのようなタイプが出てきたら、ライオンズの岡田選手のようなピンチバンターとして活用するという戦略もできる。例えば、いつもは敗戦処理の投手にそういうタイプを置いておけば、ボロ負けしている時は敗戦処理、接戦の時はピンチバンターという使い分けができれば、ベンチ入り野手の選択に戦略オプションも増える。似たような実力ならそうしたオプションのある方が一軍で使いやすく、本人のためにもなる。その中で将来的に先発ローテを守る投手な育てば、より勝ちやすい投手になる。
勿論、投げる本業を疎かにしてはいけないのだが、投手も打席に立って一つの試合で27しか許されないアウトのうちの3-4個をどう活かすのかというのは疎かにすべきではない。長年セリーグでローテを守り219勝した山本さんがバントが得意だったという事実は、セリーグにおける投手のバント重要性の一つの証左といえよう。山本さんのようなバントの得意なエース格複数いればセリーグに置いては大きなアドバンテージになるはずだ。仮に、全員が難しいとしても、育成の時間の余裕のある高卒で将来大きく育てたいエース候補ぐらいはバント能力の育成も考慮すべきである。
本日も最後までお読み頂きありがとうございました。
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