ライオンズの歴史を紐解くと層の薄い打線は一気に瓦解する懸念がある。

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今晩は、ライオンズの歴史を紐解くtthgです。

先日引退した松坂大輔氏はメジャーに行くまでの間で優勝2回(2004は2位からのプレーオフで逆転が当時の規定で優勝扱い)日本一1回というチーム成績だったが、入団初年度の1999から2001年までは、いくつかの条件が揃えば優勝できるチームだった。まず前提として、97-98は清原氏FA後という打線は解体モードだったが、松井稼頭央氏、大友氏、高木大成氏、小関氏などの台頭とドミンゴマルティネス氏の獲得で打線が良化して優勝した。投手も西口氏、豊田氏、森慎二氏、石井貴など屋台骨になれる人材が揃っていた。ところが99年に様々な事情で打線が弱体化して2001年のカブレラ氏獲得と2001後半から台頭した和田氏の中軸化までこの問題が尾を引いた。


まず、ドミンゴマルティネス氏の放出。理由は守備が致命的にダメだったという事なのだが、これは結果的には悪手だった。守れて30本打てる外人を取れたら良かったのだが、それが直ぐにはできなかった。せめて代わりが取れるまではDHで起用するという方針で行くべきだった。

当時的な事情として長打が打てるのが、高木大成氏、鈴木健氏、マルティネス氏しかおらず、DHがかけた時にマルティネス氏か高木大成氏がいなくなると極端に長打力がかけるため、それゆえに日本シリーズで苦戦したという問題があった。(当時は黄金時代の名残りで優勝できても日本シリーズで負けたらチームの中枢をいじっても勝ちに行くという姿勢だった。日本一に貪欲だった当時のフロントの方向性自体は評価できる。)

ところが、鈴木健氏、高木大成氏、大友氏が怪我等で成績が下降してしまった。フロントの構想としては松井稼頭央氏、小関氏、大友氏、高木大成氏、鈴木健氏の主力で上位打線を形成できる皮算用だったからマルティネス氏を解雇して、多少マルティネス氏に打力で劣るとしても守備力のあるタイプの外人を取ろうとしたわけだが、松井稼頭央氏、小関氏以外の主力は打力が落ち、マルティネスの代わりにきた外国人はことごとく打てなさすぎた。



新外人に期待してマルティネス氏を解雇したのは疑問だが、年齢的に、日本人主力の方は衰えを懸念しないのはある程度仕方ない。一方で、打線は水物なのであり、不調の波や衰えは想定外の所からやってくる。そう考えると、層の薄い打線というのは継続性に疑問が残る。例え前年優勝チームでも次の年継続的に勝つにはレギュラーの1-2人抜けても上位打線の得点力はある程度確保できて投手力次第では優勝できるというような陣容が必要になる。

実は、この1998オフのライオンズと下記に書いた今年のバファローズは被る所がある。レギュラーで打てる選手が限られており、下位やベンチメンバーは薄い。代打中心だったとはいえ貴重な外国人戦力だったアダムジョーンズ選手も放出した。レギュラー初年度だった福田選手、宗選手、杉本選手あたりは継続性にはまだ疑問の余地がある。紅林選手の覚醒を止める事を含めて、来季ライオンズはこれらの選手を丸裸にしてこれらの選手に不調に追い込み、投手は良くて3連覇を出来なかった1999年のライオンズのような状況に追い込みたい。逆にこれができず、下位打線に何人かブレイクする選手が出てきたりすると継続的にやられる懸念がある。

週末がバファローズばかりと嘆いている場合ではない。来季バファローズを叩く事がライオンズの義務。

先日も書いたようにライオンズは今年バファローズの優勝に大きく貢献してしまった。彼らの歯車を狂わせストップさせる事は義務である。プロで長くレギュラーを張るのは難しい。経験値の浅いメンバーは1999ライオンズの例を見ても次の年あてにならない。それはどこかに穴が存在する場合が多い事を示唆している。それを見つけて実行する事がライオンズのチームとしての義務である。

本日も最後までお読み頂きありがとうございました。

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