次期辻政権の人事で二軍首脳陣が大幅に入れ替わるようだが、二軍の首脳陣の交代は短期的に行い過ぎない方が賢明。

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今晩は。フェニックスリーグで頭に打球を受けた水上投手が心配なtthgです。

ライオンズは辻監督の残留が決まり、来季に向けてコーチの配置転換や招聘、二軍監督交代のニュースが増えてきた。そして、二軍の軍首脳陣が大幅に入れ替わるようである。

一般論として、監督を変えないならば、コーチや二軍監督変えるという発想は大事である。少なくとも「変化が必要」というメッセージを現場に送る事はカンフル剤としては一定の意味がある。平石コーチには他球団の指導経験というメリットもある。一方でコーチがコロコロ変わるというのも問題である。特に二軍やの監督・コーチをコロコロ変えるというのはあまり賛成できない。



二軍のコーチの最も大事な役割は育成である。怪我や不調のレギュラーの調整もあるが、これはある程度実績のある選手が対象なので二軍首脳陣の役割はあまり大きくはない。しかし実績のない若手、特に入団後数年の選手の育成は二軍首脳陣の役割は大きい。また、それは短期的視点でだけでなく、長期的な視点が必要でもある。例えば、少々粗削りでも遠くへ飛ばす能力を高めるのが大事という打撃コーチから確率の高い打撃を重視する打撃コーチに代わるという変化が短期的にある場合現場の選手は混乱する。

ある程度出来上がった選手はコーチの話を話半分に聞いて自主的に練習することもできるが、ペーペーがそれをするのは難しい。落合氏とかイチロー氏は若かりし頃からコーチの話を話半分で聞いていたらしいが、普通はできない事である。コーチだけでなく二軍監督が替われば全体の方針が変わるのでその影響は更に大きくなる。

現状、一軍監督が替わると二軍スタッフまで大きく変わったり、一軍の成績が振るわないと一軍と二軍のコーチを入れ替えたりするが、長期的な育成という視点からすればそれはあまり得策ではない。少なくとも二軍の首脳陣については5年単位ぐらいで固定して明確な目標値(例えば、投手コーチであれば「今いる二軍選手から先発ローテ一を2枚育てる」とか、打撃コーチであれば年間通して打率.280ホームラン10本打てる選手を○○人育てる」など)を掲げて任せる方が良い。そして、マンネリ化防止などは5年任期後に目標値に達していなければその部分のコーチを入れ替えることで対応すべきである。二軍監督については各部門のコーチがどれだけ当初目的を達成したかで判断して目標達成したコーチが過半数を超えたら続投などの基準を設けたい。

勿論、一軍の監督コーチも育成の役割はあるが、そこは最重要ポイントではない。一軍の首脳陣は「今ある戦力のポテンシャルをどれだけ発揮できているか」ということが最大の評価ポイントである。選手が不調に陥った時に回復を早めるアドバイスをするとか、打順の組み方や投手起用、作戦選択など短期的に適不適を判断できる項目が評価ポイントになる。なので、一軍のほうが短期的な交替の割合は増えて良い。(ただし、チームカルチャーを作るなどの作業は一年では難しい面があるので、一概には言えないが。)

いずれにせよ、長期的な安定性がより高く求められる二軍の首脳陣の交代は短期的に行い過ぎない方が賢明である。

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