日刊スポーツがライオンズのFA有資格者である野上投手について以下のように報じている。
阪神が国内フリーエージェント(FA)権を保持する西武野上亮磨投手(30)の調査を開始していた
日刊スポーツ,2017年10月22日10時45分配信,阪神、11勝右腕野上を調査 先発補強へ申し分なしより引用,2024年1月21日最終閲覧
前から疑問なのだがFA有資格選手を「調査します」と宣言することは実質的なタンパリングではないのか。この時期に殊更に「調査します」ということは実質的なオファーであり、FA資格者に宣言を即す効果は確実にある。
記事を見ると、阪神側は、「先発投手が補強ポイント」と言っているだけで「野上投手」とは断言していないので「勝手に新聞が書いただけ」と反論するのだろうが、それを訂正しなければ、実質的なオファーと同じ効果がある。仮に阪神側に実質的オファーの意図がないならば、はっきりと「野上投手を調査しているとは言っていない」と新聞各紙に反論すべきである。それがないなら、実質的なオファーを送っていると解されても仕方がない。
それから、「調査」とは何を意味するのか。過去の成績、投球内容、などのチェックのことなのか。今シーズンFA取得が分かっている投手を本当に全くゼロから調べるとしたら、編成部がお粗末としか言いようがない。FA宣言の可能性のある投手についてはある程度調べがついていなければおかしい。今の時期になって「野上投手クラスについて宣言したら欲しいか否か即答できない」編成部だとしたらそんな編成部は総入れ替えすべきである。
もし仮に、野上投手の過去の投球内容以外の事情、例えば、「FA意思の有無」「望んでいる待遇」「希望球団があるか」などを「調査」するのだとしたら、野上投手の近くにいる人間に接触しなければならない。やり方にもよるが、これを行えば野上投手に獲得の意思が間接的に伝わる可能性が高くタンパリング的要素はさらに強くなる。
今の制度を維持する前提なら、FA有資格者に関するは調査はトップシークレットで行うべきであり、「調査している」と公になった時点で当該球団は獲得資格がないようにして欲しい。もちろん秘密に関係者に接触するなどもってのほかであり、純粋に公開されている資料からFAしたら獲得するか否かを検討するに留めるべきである。
今年の岸投手に対するブーイングには、イーグルスがタンパリングしたのではないかという疑惑が少なからず影響しており、それに近いことが行われている現状が球団間やファンの間で不信感につながっていることは否めない。
個人的には、FA有資格者は年数が来たら自動的にFAとなる制度が一番良いと思っている。シーズン終了と同時に有資格者がFAとなり、各球団がオープンに条件を提示すれば、タンパリング疑惑という遺恨が残らず、スッキリすると思う。
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