今晩は。埼玉とライオンズが結びつかない。tthgです。
最近Twitterでやりとりさせて頂いているシンガーの加瀬だいすけさんがキャンプインの日に合わせて吠えろライオンズのカバーを下記にアップされた。加瀬さんも下記のツイートで触れておられるように吠えろライオンズは昨年70周年記念で広瀬香美さんが歌うバージョンにリニューアルされ歌詞のチーム名に埼玉が加わった。この件についてはtthg的に色々思う所があったのだが、書きそびれていたので良い機会なので書いておきたい。
これは、Twitterで加瀬さんとも話したが、埼玉を歌詞に加える意義があるとしても単純に歌いづらい。歌として歌詞と音符の数がズレすぎてかなり無理がある。日本の野球文化にとって応援歌というのは凄く大事な存在であり、チームの象徴でもある。その歌が音学として不恰好なのはあまり良い事ではないとtthgは考えている。
とは言いつつも、00年代半ばからの「地域密着」というコンセプトが重要視される中で、「西武」のチームから「埼玉」のチームにライオンズを変えて行きたいという球団の意向には大きな意味がある。「西武」のチームである限り、ターゲットとなるコアなファンは西武線沿線住民に限られる。それが埼玉全域に拡大すればマーケットの拡大に寄与する。それは球団経営にとって大きい。
だから応援歌のバージョンアップに際して埼玉を入れたいという球団の考えは理解はできる。だが、ライオンズは球団名に埼玉を入れた事でどれだけ埼玉の球団として認知されたのだろうか。応援歌の歌詞というのは埼玉の球団になるための方法の一つでしかない。また、それをしたから劇的に埼玉の球団としての認知度が上がるわけでもない。仮に他の施策で埼玉の球団としての認知度が上がっていないのに応援歌を音学的に不細工なものに変えるメリットは正直見出せない。その後の話をするとサードユニホームがビジターユニホームに変わった事で胸部分の「埼玉」の文字は小さくなっており、埼玉という名前の扱いを小さくする事をやっていたりもする。現実的にライオンズに埼玉のイメージが定着しているかというと、そうは感じられない。
個人的にはライオンズは埼玉の球団にはなるのは難しいと感じている。その理由はメイン球場が埼玉の中心から外れているからだ。埼玉の中心は大宮駅であり、所沢はライオンズファンや西武戦沿線住民でないと知らない土地である。所沢でやっている野球に「埼玉」のイメージを持ってもらうのは正直難しいように感じる。
それからイメージの問題としてメットライフドーム時代は埼玉県にあるのだが、西武鉄道自体は東京都に属している区間も長いので埼玉と結びつきにくいというのも大きいのではないだろうか。特にメットライフドームへの東京方面からの主要動線の西武池袋線と西武新宿線は所沢の一つ前の駅の秋津と東村山まで東京都を走っている。これは池袋発で大宮の間を結ぶ埼京線が戸田公園から9駅も埼玉の県の駅が続き、その中で埼玉の中でも大宮に次いでビッグネームの浦和を通過するのとはだいぶ事情が違う。(そもそも埼京線の埼は埼玉の埼だというアドバンテージもある。)
この差はどう違うのかという、大宮方面の埼玉の住人に西武線に「埼玉の鉄道」というイメージを持たれにくいという効果があるとtthgは捉えている。tthgは中高の頃目黒にある私立の中高一貫高に通っていたが、西武線線沿線に住んでいた友達はほぼ東京都民だった。西武線の通勤圏としては所沢より埼玉よりは利便性が低く比較的東京への通勤者は少ないからだ。対して埼京線ユーザーは埼玉県民がほとんどだった。変な話だが、東京都内に住んでいるのか、埼玉県民なのかというのは意外と拘る人が多いので職場や学校で話題になる事がある。そして東京近郊では住居と最寄り駅がセットで語られるので西武線沿線イコール東京が潜在意識として植え付きやすい環境がある。特に埼京線や湘南新宿ラインなどで東京に通う埼玉県民からする職場や学校で出会う西武線ユーザーは東京都民の確率が高く、そういうイメージになりがちである。
後これは鉄道が主要移動手段でない地方ではあまり理解されない感覚だが、東京近郊では県単位より最寄り駅の属する路線に愛着を持つという傾向がある。tthgは小田急と西武の両路線に住んだことがあるが、これらの路線には確実に愛着がある。次に中高通学に使った東急も気になる。逆に住んだ京王やJRの中央線には距離的に近くてもあまり愛着はない。周りの話なんかを聞いても似たような所はある。だから、同じ埼玉県でも埼京線沿線と西武線沿線はある種の県境があるようなものなのだ。
そうなると、西武沿線で試合をしているライオンズは、一番取り込みたい埼玉の中心である浦和や大宮周辺の住人から「埼玉の球団」とは認知されにくい。そこは埼玉を掲げる上では辛い所だ。これを解決する一番良い方法は大宮開催を増やす事である。大宮開催なら平日大宮付近で仕事をする人を取り込めるので埼玉の球団として認知されやすい。特に大宮より北から高崎線などで大宮へ通う埼玉県の人に認知してもらえるのでその効果は高い。ちなみに前に下記の記事で埼玉を超えて群馬県にも訴求する策を提案した事があるが、大宮ならそれも容易になる。
ただし、これはライオンズが所沢移転後脈々と築いてきたメットライフドームという箱の価値を損なう可能性があるので乱発は今いるファンの心を損なう危険がある。設備が貧弱で金もかかる大宮開催のデメリットもあるので難しい。そう考えると埼玉というマーケットをライオンズが取り込むのは簡単ではないという結論になる。
本日も最後までお読み頂きありがとうございました。
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