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今のライオンズ首脳陣には損切りという概念はないのか?(2019年5月10日対ファイターズ観戦記)

おはようございます。一晩寝て少し冷静にきのうの試合を振り返るtthgです。

株式投資の世界では「損切り」という概念がある。投資先に何かあって株価が下落した時、その下落が一時的なものか回復不能なのかを見極め、回復不能ならば株を売り払い損害を最小限に抑える事を損切りという。この損切りが上手ければ上手い程投資家の評価は高まる。野球の采配についてもこの損切りの概念は大事である。試合展開やチーム状況を適切に把握して勝つ見込みのないあるいは少ない試合において、無駄な投手起用やベテランに固執した野手起用は損切りが下手なチームの采配だ。どうも今のライオンズは損切りが下手な投資家のようである。


そもそも、昨日の試合における損切りポイントはどこだったのか。昨日の試合は試合前から損切りポイントはかなり厳しかった。今は安定している中継ぎは平井投手と増田投手しかおらず、彼等以外の中継ぎは基本ギャンブルである。そして彼等は一昨日の試合で回マタギしている。彼等の登板は余程勝てる展開以外あり得ない。(そのあり得ない事が起こるわけだが)多和田投手が完投に近い投球をしない限り、どこかでギャンブルする必要がある。ギャンブルが必要な状況では平井投手等をつぎ込める状況ではない。

となれば多和田投手の完投ないしそれに準じた好投をするか、それなりの点差をつけて6回ぐらいから継投に入るパターンが少ない勝ちを見込める展開である。そして僅差では中盤で中継ぎを多数必要とするなら、勝っていても中継ぎの安定度と疲労度の観点から損切りを検討しないといけない状況だった。(早期に損切りするにも連投の森脇投手と酷使の佐野投手しかいないという別の問題もあるが。)

その観点から6回の継投が問題である。6回表に中村選手の奇跡の逆転満塁弾があった直後に多和田が即逆転ツーラン。1点差だがこの1点差のダメージは極めて大きい。エースが我慢比べで負けてグダグダの負けパターンの試合をひっくり返しているのに直後に逆転。これでは打者のモチベーションはタダ下がりである。プロだから下がってはいけないが、それでモチベーション下がっても仕方なしの状況である。そして、中継ぎの安定度と疲労度からすれば勝てる見込みは薄く損切りするポイントを迎えていた。実際打者はこの後全くいところなしだったし、中継ぎ投手もお世辞にも安定したとは言えない投球だった。

では損切りするならどうすれば良かったか。一つは多和田投手に反省の意味を込めて最後まで投げさせる。それで更に打たれたら説教で良い。(多和田投手はエースとしての立場であり、実績のない高橋投手等とは違い遠慮なく説教するべき。)そうでないなら小川投手をツーランが出た時点で出して回の終わりまで投げさせる。打たれても損切りと腹を括っておけば問題ないし、運良く抑えれば今年安定度に欠ける小川投手の自信になる。間違っても平井投手を出して損害を拡大させる場面ではない。(しかし、実際はワンポイントとは言え平井投手を使い疲労させて損害は拡大した。)仮に小川投手が6回を0で投げ切っても7回以降も大差の逆転でもしない限りは、投手を浪費してはならない。7回にマーティン投手を投げさせて自信回復の機会を与えるのは良いし、小川投手続投で7回を投げさせるのも良い。8回は森脇投手で仕方ない。

敗戦処理の選択肢がそもそもないから損切りしようにも完全な損切りはできない。なぜ投手を多く待機させて損切りできる体制を整えないのか。どうせろくな中継ぎがいないのだから育成の観点から二軍若手を取っ替え引っ替え使えば良い。少なくとも損切りは確実にできるし、若手が一軍での炎上経験から何かを掴むという事もありうる。そうなれば損切りどころか新たな投資という意味さえ持つ。日本一を目指すべきシーズンでロクな補強しなかった上に既存の選手も不甲斐ない。損切りして負けても文句は言わない。せめて損切りぐらいちゃんとして欲しい。

本日も最後までお読み頂きありがとうございました。

なお、各回ごとのtthgのコメントを速報版にて記事にしております。本記事にまとめきれなかった部分もありますのでよろしければ下記の速報版もご覧ください。


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