イチロー選手という偉大な存在はオリックスブルーウェーブというチームにはマイナスでもあった。

今晩は。イチロー選手の引退会見を深夜まで見たため仕事中眠かったtthgです。

先週からイチロー選手について記事を書きたいと思って色々ネタを考えていた。昨日の記者会見など書きたいネタ満載だったし、マリナーズがイチロー選手と今年契約した意味なども語るべき事だ。しかし、あえてそれらには触れずにイチロー選手の日本時代について語りたい。ライオンズファンであるtthgが一番語るべきは、ライオンズ黄金期に終止符を打ったオリックスブルーウェーブ(今のオリックスバファローズが近鉄バファローズを吸収合併する前チーム、以下「ブルーウェーブ」と表記)の中心であったイチロー選手だと考えたからだ。その中でもあまり語られる事が少ないイチロー選手がブルーウェーブにもたらした副作用について取り上げたい。




当時のブルーウェーブの世間的な印象を非常に荒く表現すると「イチロー選手とその他の脇役達のチーム」である。1995.1996シーズンを連覇したブルーウェーブ所属選手でイチロー選手以外の名前を上げてくれと言われて名前を上げられるのは当時からのオリックスファンか多少野球マニアの域に入る野球ファンである。日本シリーズで当時のブルーウェーブと対戦したスワローズとジャイアンツ以外のセリーグのファンはイチロー選手以外と言われると名前が出ない人も多いはずだ。

これは連覇したチームとしては相当珍しい。黄金期ライオンズの場合は清原氏以外にも秋山氏、工藤氏、東尾氏、渡辺久信氏あたりはセリーグファンでも多くの人が名前を覚えている。今のカープだって「丸選手が移籍したら他は分かりません」なんて事はない。ホークスの場合にも内川選手や松田選手以外にも知られている選手は多い。野球は比較的多くの人数でチームを作るスポーツなので複数の核たる選手がいないと勝てない。だから優勝したチームの選手の中で1人だけが突出して有名になるチームは相当珍しい。

事実ブルーウェーブにだって実力のある選手はいた。中軸の打者だったニール選手や藤井選手はかなり成功した部類の打者だ。星野投手、野田投手、長谷川投手、平井投手も相当な実力だった。特に前者2人は継続的にチームを支えていた。しかし、彼等の名前が連覇する程強かったチームの主力として有名ではない。一つには実力はあるけど華がないという個人資質に原因がある。スターになるには実力と共に他人に覚えてもらう強烈な個性が必要である。良くも悪くも先に例に挙げたライオンズの選手達はグラウンド以外でも話題を提供できる個性があった。ブルーウェーブのイチロー選手以外にはそれが十分ではなかった。

ただそれ以上にイチロー選手という強烈な個性の前に霞んでしまった事が大きい。20にしてシーズン200安打という金字塔を打ち上げたイチロー選手。(シーズン最多安打であると共に200という数字を超えたインパクトは個性を際立たせるために大きかった。)その打撃フォームも振り子打法という常識を超えた破天荒なものだった。そして個人の性格的にも一般的な日本人とは変わった空気を醸し出していた。兎に角当時のブルーウェーブと言えばイチロー選手でそれ以外の選手にスポットライトが当たる事は極端に少なかった。

そしてそれに拍車をかけたのが仰木マジックと言われた仰木監督の選手起用である。兎に角相手との相性を重視した仰木監督は打線をいじりまくった。イチロー選手以外はニール選手ですら安泰ではなかった。投手起用も継投が多くエースに頼りきりというわけではなかった。こうした起用は結果的に常時出ているイチロー選手の存在感を増し、他の選手のそれを減じる効果があった。

仰木監督の起用はけっして黄金期ライオンズなどに比べて潤沢ではない戦力で連覇するという意味では理にかなった選択だったが、イチロー選手に並ぶチームの柱を作るという意味ではマイナスだった。仰木監督がやりくりでチームを勝利に導くとイチロー選手はドンドン有名になり他の選手との間にさらに大きな溝からできていった。そこに長谷川投手のメジャー移籍、野田投手の衰え、平井投手の不調などで投手に穴が空き始めるとチーム成績は下降線を辿りイチローがメジャーに行くとその後は無残な結果になった。

外から見ていると、イチロー選手が偉大であるがゆえに、イチロー選手以外の貢献が正当に評価されない事がチームとしての成長を止めてしまったように感じる。tthg的には当時のブルーウェーブが強かったのはイチロー選手の周りに華はないけど実力がある選手がいた事と、それをイチロー選手と共にミックスして使った仰木監督の手腕が大きい。しかし、その辺の事情が世間的には全く評価されなかったたため他の選手にはスターになる未来が見えなかった。それ故に他の選手に本当の意味で努力してスターになる意欲が薄れてしまった。それがイチロー選手が去った後、チームの核となる選手が育成できずブルーウェーブが低迷した理由であるとtthgは考えている。

偉大な選手はチームに貢献するが、偉大すぎる選手はチームにとって時にマイナスにもなる。それがチーム戦である野球の難しさであり、面白さなのである。イチロー選手の選手の引退に当たり、そんなことを考えてしまうのは想像力たくましすぎだろうか?

本日も最後までお読み頂きありがとうございました。

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イチロー選手という偉大な存在はオリックスブルーウェーブというチームにはマイナスでもあった。” に対して2件のコメントがあります。

  1. 越後の侍 より:

    言われる通り、イチローの後のブルーウェーブはさっぱりでした。

    確かにいい選手はいた。でも今の西武同様海外へ行ってしまったり、交渉決裂やその後の不振、ここは西武も気をつけないと

     ただ新球団になっても、浅村に嫌われ、西、金子、中島は出ていく、そんなに条件は悪くないのになぜというのは見ています。ライオンズは環境かな

     今日の試合はまたあとで、炎上しないのが良かったことくらいかな。あとはぶっつけで31日松本らしいので難しいですがその件については私も小野コーチを怒っています。

    1. tthg より:

      今はいい選手はいるけどうまくマネージできてない感じですかね。打線がもう少しつながれば去年辺りも怖いチームでしたし。西投手はともかく金子投手と中島選手にはもう少しうまく交渉したら良いかなと思うとこはあります。

      松本航投手にはコクな起用には思いますね。小野コーチが根拠のない根性論で決めてるなら問題です。

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