控えとしてベンチに座る選手は必ずしも実力順で決めるべきではない。

今日は。野球選手にとって自分の精神をコントロールすことが大事としみじみ感じるtthgです。

冒頭少し、サッカーの話になるが、野球に通じる話なのでお付き合い頂きたい。1994年アメリカワールドカップのアジア予選を戦ったサッカー日本代表には実力的にはもっと上と思われる選手が選外となった。そのことについて、記者が当時のハンス・オフト監督に尋ねたところ「代表は実力巡で選ぶわけではない。実力はあってもベンチに座って控えとして戦えない選手は選ばない。」と答えたそうだ。その心は、普段クラブチームでレギュラーで試合に出ている選手が控えになった場合、精神的に腐ってしまってチームとして機能しなくなるということがあるということだ。ある程度レギュラーを固定しつつ、その脇を固めるのはベンチに入っても精神的に落ち込むことなく準備できる選手を選出するという考え方で選手を選ぶと必ずしも実力巡の選出とはならない。その結果「あの選手がなぜ代表ではないのか?」という状況が生じる。


この問題は代表チームの活動がメジャーなサッカーにおいて常に大きな課題だ。2002ワールドカップの際は直前まで代表招集すらなかった中山雅史選手や秋田豊氏が選ばれ彼らが控え選手としてチームを支えたことが大きな力になった。2006ワールドカップ予選では藤田俊哉氏や三浦淳寛選手といった控えのベテランが予選でチームが苦境に陥った際チームをまとめるのに一役買った。一方2006本大会ではこれらのベテランを選外にした結果、脂ののった黄金世代同士の意見の対立が予選敗退の一因と言われている。2010年大会においては直前のチームの不調によってレギュラーから控えに回った中心選手の中村俊輔選手や楢崎正剛選手の献身的な支えが大きな力になった。これらの事例から学べることは「控えとしてチームを支える精神的支柱になれるベテラン」の大切さである。また逆に我の強いタイプを控えに置くとチーム力の低下につながる危険があるということだ。

野球においてもWBCの代表選出においては大いに参考になる話だろう。例えば06年大会の宮本氏、13年大会の稲葉氏などは同じような役割を期待されていたが、もっと突き詰めて「控えとして機能する選手の選出」というテーマに取り組むことは必要だろう。そして、その考え方は大なり小なり各球団のレギュラー争いについても同様のことが言える。

例えば、ライオンズは栗山選手と中村選手というベテランがいる。栗山選手は控えとしてベンチに座っていても代打の1打席で結果を残せる上、ベンチで他の選手を鼓舞する役割を期待していいだろう。逆に中村選手はレギュラーとして4打席の中で1打席ホームラン打って残り3振でも可という起用が向く選手で、ゴーイングウェイのタイプなのでベンチでチームを盛り上げることを期待しにくい。栗山選手ならば他の若手である程度1軍で使える選手が出てきた時に、状況を説明してベンチとスタメンを行き来するような起用をしやすい。また、守備や走力が難しくなった時に代打屋やDHで使いやすい。しかし、中村選手はレギュラーで使わないと持ち味がでないので数字が極端に落ちるまで使い続けてだめなら2軍で本格的に復調するまで練習させるというほうが本人とチームのためである。

それから、熊代選手の訓示は色物的なパフォーマンスと思われがちだが、控えとしてチームを盛り上げる存在としては重要な存在だ。熊代選手は守備固めや代走、緊急時のユーティリティと役目はある。だから、他の若手に守備固めや代走としての能力が上と思われる選手がいるとしても、積極的に1軍ベンチにおいて置きたい。

もちろん、実力面で圧倒的な差がついてしまった場合は「控えとして価値」よりも将来への投資として若手を1軍ベンチにおいて競争させるという手が正解の場合もあるので一概に正解を決めることはできない。しかし、スタメン、ベンチ、2軍を決める際「1軍ベンチに置くべきキャラクターの持ち主かどうか」という点は考慮しておくべき点であることは間違いない。

本日も最後までお読み頂きありがとうございました。

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控えとしてベンチに座る選手は必ずしも実力順で決めるべきではない。” に対して1件のコメントがあります。

  1. 越後の侍 より:

    精神的支柱、本当に大事ですね。確かに栗山選手は、ライオンズの中では一番だと思いますし、ベンチの中を暗くしない、熊代選手もそう思います。ただ彼の場合は、なかなか成績に見えないもの、試合前の声などは大事、それを考えると落としにくいですね。
     一方栗山選手は、技術を持ち、試合中にベンチでほかの選手に教えたりできる。例えば、2017年4月にハム戦で怪我をしたとき外崎選手が初めて外野へ行った。この時もしっかりとベンチにいた。困ったときには助言をできる意味で精神的支柱、特に今年は大事になる、そう思いました
     今日はこれ位で、ライオンズ以外でニュースが飛び交っていますので

    1. tthg より:

      返信遅れてすみません。

      数学は重要ですが数字で測れない力もあります。後者を見極める力も指揮官の重要な資質と思います。辻監督はそれができる監督だと思うので期待しています。

  2. 越後の侍 より:

    TVで見ましたが、ソフトバンクにも西田が熊代みたいな役割をしているとは知りませんでした。
    実力ではレギュラークラスでは、ありませんが、見ていてチームの雰囲気を変える男だと思いました。そして、浅村を獲ったは良いけでも、前年のトレードで楽天は失敗したなとは思いました。今度は石井は失敗しないでしょうが。
     しかし私は西田の存在を甘く見ていましたし、バンクに馴染んで、彼は出て正解でしたし、絶対ベンチに置いていく価値のある選手と思いました。
     西武ももう1人そんな選手が欲しいですね

    1. tthg より:

      西田選手の件は存じていませんが、ムードメーカー的な選手は大事です。もちろん実力があるに越したことはありませんが。

      総合的な判断が必要ということですね。

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