今晩は。制度を上手く使う事を追求するtthgです。
にわかにセリーグでDHを導入するという話が盛り上がって来た。キッカケは日本シリーズで負けたジャイアンツの原監督の発言。報道によれば以下のような発言があったようだ。
原監督は、「セ・リーグもDH制(指名打者制)を使うべきだろうね。相当な差をつけられている感じが…」と独自の理論を展開した。
リアルライブ,019年10月25日 11時40分,巨人・原監督「セ・リーグもDHを」発言は負け惜しみ? 日本シリーズ4連敗、「パ強セ弱」が一向に終わらない理由とはより引用,2024年3月18日最終アクセス
ジャイアンツがそれいうなら30年近く前の日本シリーズでライオンズに四連敗して選手から「野球感が変わった」と言わしめた時なんじゃね?(90年の日本シリーズ)と思うが。まあ、とりあえずその話を置いておくとして本当にDH制の有無が根本原因なんだろうか。tthg的にはNOである。tthgは下記で書いたように根本的にはジャイアンツの人気が落ちて、テレビの露出がジャイアンツに偏らなくなかった事だと思っている。それによって巨人及び在京セに拘る選手が減って戦力が均等化し、そもそも育成でセに対抗していたパに優位性が生まれたというのがtthgの考えだ。
https://tthg1994.com/archives/1691
まあその根本原因については今日はあまり深入りしないが、もう一つの論点としてセがDHなしの利点を活かしきれたいないのでは?という点を論じたい。
最近の論調だとDH制で投手が長い回を投げる習慣があるのでパの方が投手が育つとか、投手の打者で楽が出来ないから結果的に投手が育つとか言われている。まあそういう面もある事は事実だろう。しかし、DH制に関してはそこだけをら論じるのはあまりに一方的すぎる。DH制には他の面も多々ある。
例えば、パリーグの球団がセリーグの本拠地で戦う時はDHの選手をどうするかという問題が生じる。DHの選手は打力に長けているが守らすと脆いケースが多い。しかし、打線の核となる選手の場合は外せないので無理やり守らせる。そうなると守備では不利になる。例えば、今年のファターズはレフト王選手、サード近藤選手というシフトをしいて近藤選手が久々のサードでミスをするというシーンが散見された。例えば交流戦の時にこのサード近藤選手を狙い打ってセーフティしたりする戦略は多いに有効だがセリーグのチームはそれをしっかりやっていたのだろうか。
DHのおかげで先発が楽をするというが、逆にセの中継ぎはパより過酷である。投手への代打で登板機会は多いし、打巡の関係で緊急登板が起きやすい。しかし、バの本拠地の場合は登板機会が読みやすい。普段から中継ぎは沢山投げてるのでコマは多めにいるのだから、投手への代打による交代がない事を逆手に取って5回頭から継投すると決めて先発は目一杯飛ばして投げるとかの工夫はしやすいはずだ。
それから、セリーグのほうが投手の打力育成の必要性が高いという点もセリーグに優位だ。セの先発は打力を磨くと勝ちやすくなる。バントだけでもしっかり決められる投手を育てれば、ほぼ打席に立つことのない先発投手が打席に入るパに対して優位に戦える。パの球団が代打する場面でバントができれば、無駄なコマを使わないので終盤にフレッシュな投手を注ぎ込みやすくなる。パとしては年1レベルの先発の打力の育成に力をつかう事はできないが、セは年間通して必要なのだから育成すれば良い。桑田氏を投手専門打撃コーチに雇うとかすれば、効果は高いはずだ。
同じ理由は代打にも当てはまる。セのほうが代打機会が多いのだから代打の需要は大きい。代打屋は打撃しかしないDHと親和性は高い。少なくとも守らないとリズムができないという難しさはない。準レギュラーや守備に難のある主力打者よりは向いている、常に1打席勝負の代打屋は4回チャンスがあると思うと随分とプレッシャーから解放される。代打屋の育成は代打機会が多いセの方が向いている。現役時代、代打屋だった大道氏や桧山氏とかを専任コーチにして左右の代打屋をちゃんと育成してパ主催試合のDHに活かせば良い。また、確実な代打屋がいれば相対的に代打屋が存在しにくいパに対してセ主催試合でそれを活かす事も考えられる。
セのチームはDHでない事の強みをちゃんと理解してそれを活かすような編成なり戦略をトコトンやったのだろうか。tthg的にはそうは思えない。制度改正するのはセの自由だが、制度せいにするのはもう少し工夫をしてからだと思う。今ある制度の中で工夫するという姿勢がなければ制度が変わっても作戦負けするのがおちである。
本日も最後までお読み頂きありがとうございました。
ライオンズに関する他の人気ブログはこちら。
にほんブログ村
プロ野球に関する他の人気ブログはこちら
にほんブログ村