野田投手の引退理由に見るライオンズのリスクマネジメントにおける闇
今晩は。懸念していた事が明るみに出てショックなtthgです。
これをお読みの方は下記の記事について導入思われるのだろうか。趣旨としては引退した野田投手の野球人生を描いた記事で、肩の怪我と向き合いながらひたむきにマウンドに向かう野田投手について好意的に書かれている。
確かにプロとして直ぐにどこが痛いと言って休むのは頂けない。野田投手が休まず仕事を全うしようという姿勢は一定の評価ができるものはある。しかし、プロとしてのリスクマネジメントの観点から言えば、リスクを負いすぎということもある。記事では野田投手のことばとして2018シーズンについて下記のような事が書かれている。
あのシーズン、ブルペンで肩をつくった回数は、合計で170回くらいまでいっていたんです
しかも、
あの年は、肩に痛み止めの注射を20本以上打ちました。2週間おきに、という感じで
という記述まである。
さらに言えば、怪我については下記のようにも書かれている。
鹿児島実業高校時代には、15試合連続で完投したこともあった。社会人野球・西濃運輸に進んだ2年目、ついに3か月間の長期離脱を強いられることになった。
最後に気持ちよく腕を振って投げられたのは、その離脱前だとも言う。
これらの言葉はライオンズという球団が中継ぎ投手の怪我のリスクマネジメントについて致命的な欠陥を示唆しているように思えてならない。
そもそも、野田投手の肩はプロ入り前からかなり厳しい状況だった。まずこれを球団はどこまで把握していたのか。していなかったとすればスカウトの情報収集能力が足りない。そして、プロ入り後、その肩に爆弾を抱えた投手に過酷な中継ぎを命じ、その上でのべつまくなしに準備を強要して数年で壊してしまった。これは看過できないリスクマネジメント不足である。
前からtthgも気にはなっていたし、sinndarさんも度々指摘してしていたが、ライオンズは中継ぎ陣がブルペンで肩だけ作って投げないという光景は日常茶飯事だ。そして、今回170回という狂気のような数字が飛び出してその異常さが明白になった。冒頭紹介した記事はそれがさも当たり前かの如く語っているが、メジャーではこんな事はありえない。なぜなら向こうは試合に投げると決まってから少しだけ投げてそのままマウンドに行くからだ。メジャーは過酷日程でという話は良く聞くが、これではライオンズ中継ぎはメジャーよりキツいと言っても過言ではない。(ギャレット投手は良くキレなかったものだ。)
ここまでくると野田投手の側もある程度休ませてくれというべきとすら思うが、日本の文化としてペーペーの若手がそんな事は難しい。(桑田氏みたいに高校野球でノースローでとか言える人材はなかなかいない。)これは一重に2018-2019のブルペンコーチだった西口コーチとそれを許してきた首脳陣の責任である。痛み止めの注射を日常的に行っていたのなら、他のコーチもその事を把握して監督やヘッドコーチなりに進言する責務がある。それぐらいリスクは明白な案件だ。
そしてこれは特異な例ではない。普段のブルペンの様子や、平井投手、佐野投手、小川投手、武隈投手、ギャレット投手など中継ぎの怪我や不調を見ると構造的な問題だ。監督やベンチの投手コーチが左右病に罹患してコロコロ投手を替えたり、点差があるのに平井依存症に罹患して投げさせるからブルペンは作らせないといけないという問題もある。
野田投手のひたむきな姿に心を動かされないとは言わないが、それ以上にプロの投手の怪我という大きなリスクマネジメントの観点からライオンズの闇を見たというほうがtthgにとっては大きい。
本日も最後までお読み頂きありがとうございました。
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ブログ更新しました。残念ながらライオンズの怪我へのリスクマネジメントは杜撰です。#埼玉西武ライオンズ#seibulions https://t.co/jKnMo1YTOG
— tthg1994 (@tthg1994) January 20, 2021
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