デジタルデータは使い方を間違えると危険。

おはようございます。tthgです。

先日、巨人の野上投手の獲得根拠について下記のような記事がでていた。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171130-00065727-nksports-base
なんでも、トラックマンの回転数などの数字が良かったから、計算できると判断したとか。最近、野球の技術を数値化しようという試みがなされているが、「数値化するデメリット」もある。例えば、メジャーでは、「球持ち」を測る指標があるそうで、一般的は球持ちが良いほうが好投手と言われているが、上原投手は極端に球持ちが悪いが活躍しているというのを球辞苑でやっていた。特に技術を数値化した場合に起こりやすい現象だと思うが、特定の数値に着目したがゆえにそれ以外の技術に長けている選手が不当に低く評価されるということがあり得る。

もちろん、だからと言ってデータを無視して良いという事にはならない。むしろ、こうした技術を数値化することにより、大まかな傾向をつかんで、補強の精度を高めていくことは重要だ。多少間違えはあっても、マクロのデータで成績と相関関係にある技術的なデータの傾向に基づいて補強していくことが、チーム成績のために必要不可欠である。

しかし、それ以上に重要なことは、マクロのデータだけ見ていては分からない実力者を発掘できることだ。既に公表されているデータの傾向については、遅かれ早かれ他球団は追従してくる。そうなれば、マクロのデータで同じように補強したとしても、他球団に差をつけることは難しい。むしろ「マクロのデータ傾向では成績が残せないはずなのに、成績だけは良い」という投手(球持ちにおける上原投手のような投手)を発見するほうが大事である。そして、その投手が長けている技術が何なのかを研究し、同様の技術的長所のある選手を獲得することが他球団と差をつける補強になる。

そのためには、実は「データに頼ること」ではなく「データを疑うこと」の方が重要で、データに頼りきりでは絶対に他球団に差をつけることはできない。そこは、デジタルではなくアナログの世界で、人の目と経験に基づく判断が必要である。今後はデータ処理で省力化した資源をを、データではできない人の目が必要な部分にどれだけ振り分けられるかがこれから一番大事なことだと思う。

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