ポスティングは権利ではない
今晩はtthgです。本日のお題はポスティング。今回は少し過去のtthgの発言を振り返りつつ書くので、少々長くなることをご容赦頂きたい。
まず、11/7に大谷選手のポスティングについて下記の記事がヤフーニュースに掲載された。内容はポスティングを決意したとのこと。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6260294
このニュースに関してtthgが下記のtweetをした。ポスティングは選手が決める権利はないという内容。
あなたには向こうへ行くと決める権利はない。ポスティングをお願いする立場ということをわきまえて発言すべき。
向こうに行く 大谷がMLB明言 – Y!ニュース https://t.co/fy35X8QccT— tthg1994 (@tthg1994) November 7, 2017
この発言に対し、ブログのコメント欄に「一言」さんより下記のコメントがあった。
「話は変わりますが、11/7のツイッターの件で、大谷に対して「あなたには向こうへ行くと決める権利はない。ポスティングをお願いする立場ということをわきまえて発言すべき」と非難されていましたが、大谷のポスティングの経緯を知っていらっしゃいますか?大谷本人が「ポスティングに関しては球団の権利」と11/8デイリー、スポーツ報知で、答えていることが記事になっていますし、そもそも昨年、日本ハムから「メジャー挑戦は(大谷の)行きたい時に行ってよい」という許可は出ています。その上で今回の代理人の選出なのですが。ブログ主さんのツイッターを読むと、大谷が球団の許可も得ていないのに、勝手にポスティングの権利を主張している、と思っているようにみえてしまいますが、それは違う、ということを理解して頂きたいと思います。」
それに対してtthgは下記の通り回答した。
「ハッキリ球団が許可しているということまでは存じ上げませんでしたが、球団が容認しているということは認識していました。そうだとしても、ポスティングの決定権は球団にあります。正式なポスティング手続きを踏むまでは、球団の権利行使待ちなはずです。そうした前提を踏まえたなら、球団の正式手続き前に「ポスティングします」という発言は越権行為だと思います。そして、こうした大谷選手の発言が報道されれば、そこだけをみたこれから入ってくる選手が「活躍したらポスティングしてもらえるのが当然」という勘違いを起こしかねません。なので、球団側の意向はある程度認識していましたが、正しい手続きを踏んで欲しいというのがTwitterでの発言の意図です。 」
その後で、同じくポスティング利用予定の牧田投手がポスティング利用表明した記事がを見つけた。
https://www.nikkansports.com/baseball/news/201711090000076.html
これによれば、牧田選手もまたポスティングを決断したことを球団の正式手続き前に表明しる。一瞬大谷選手のポスティング表明を批判した手前牧田選手についても批判しなくてはならないかなと思ったが、よくよく記事を読んでみると、大谷選手と牧田選手では大きな違いがあった。それは「球団に正式に申し入れをしている。」という点である。牧田投手は渡辺SDに報告したうえで決断を報道陣にコメントしているが、大谷選手はリハビリ施設でいきなり報道陣にコメントしている。そこに球団への報告という要素はない。
一応この記事の前に大谷選手が球団への報告を行っているか調べたところ下記の記事がでてきた。
https://www.nikkansports.com/baseball/news/201711060000030.html
この記事は11/6の記事だが、「来季に向けて球団との話し合いはしていない。予定もない」と大谷選手は発言している。
次に下記の記事を見てほしい。
https://www.nikkansports.com/baseball/news/201711080000027.html
この記事は、先の11/7の決意表明に関する別記事だが、明言をさけてきたポスティング利用をはじめて明言したという内容が書いてある。
そして、今日、栗山監督から大谷選手から正式な要請がありそれを認めたという記事がでた。
https://news.nifty.com/article/sports/baseball/12133-92360/
こうした時系列を追うと、大谷選手のポスティング表明が球団不在であった印象を受ける。はじめのTwitterで発言した時に感じた違和感は「ポスティング表明が球団不在の中行われたこと」にあると分かった。一言さんへの返信では「正式手続き前に」と書いたが、牧田投手の記事と並べてみると、正式手続きより「球団を介して決意表明すること」重要であると思い直した。なので「正式手続き前」という点は訂正したい。
とは言え、一言さんも言うように、11/7の前に日本ハムがポスティングを容認していた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/sports/list/201709/CK2017091402000120.html
これは9月の記事だが、今オフ以降のポスティングは容認しているとある。それならば、大谷選手側に権利があるのだから問題ないという反論はあり得る。しかし、私はそうは思わない。ポスティングは制度としてはあくまで球団の権利であり、選手はその行使をお願いいするということは変わりない。「今期以降いつポスティングをするか」という点は球団にとっても大事な情報だし、今年権利行使をお願いするなら、まず球団に権利行使のお願いをするのが筋である。ポスティングの本質が「権利行使をお願いする」ということを重く見るならば、まず球団に正式なお願いをしてから報道陣に「今年権利行使をお願いした」というコメントを出すべきである。ここが、牧田投手と大谷選手の大きな違いであると思う。
確かに、これは些細な手続き面の違いだし、細かい事をいちいち言うなというご意見もあろう。だが、本当にそうだろうか。この些細な違いは、大谷選手へ日本ハムが入団の時から「メジャー行くなら言ってもいいよ」というメッセージを発し続けたがゆえの生じたものだと私は思っている。いつしか大谷選手の中で「ポスティングは権利」という意識が生じたからこそ、正式依頼の前に報道陣にコメントしてしまった。それが真相だと思う。大谷選手もポスティングは「球団の権利」と口では言っているが、報道陣に先にコメントする姿勢をみると本音は違うのではないか。
「ポスティングは選手の権利ではない」これが原則である。入団からの経緯を考えると、大谷選手に関してはその原則が曲げられた印象がある。少なくとも、11/7以降の記事を見るとそう感じざる負えない。そしてそれは、プロで一つのアウトも取っていない投手に早期メジャーを条件に勧誘した結果生じたと言ってよい。繰り返しになるので、詳細は省くがこうした姿勢は、将来のドラフト候補生に勘違いを起こす可能性があるのでやめたほうが良い。
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“ポスティングは権利ではない” に対して4件のコメントがあります。
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あまり憶測で他球団の選手を批判するのは如何なものかと。。
マスコミだけの情報で球団と選手がどういう話し合いをしてるかはわかるはずもない。
どうしても西武目線での発言に違和感を感じます。
大谷選手はその存在だけに目につきやすいでしょうが球団、選手又はファンも含め今回のメジャー挑戦は良好に進めているだけに少々気になってしまいました。
コメントありがとうございます。
マスコミの報道だけで分からないことは確かにあります。しかし、マスコミにどう書かれるが大きな影響を及ぼすという事もまた事実です。
今回のケースでは球団からのプレスリリースより先に大谷選手からポスティング決断のコメントが出ました。この事実を他球団のファンである私の目からは見ると、選手が球団に対してやけに強い態度に出ているなと感じます。
大谷選手に関しては入団以来報道ベースで出る情報は球団が下手に出すぎている印象を受けます。ポスティングの報道はそうした報道の一部です。私はこうした報道を見た未来の大物達が日本で5年くらいやってポスティングしたいと考え出す危険があると危惧しています。
これは日本ハムと大谷選手の関係が事実としてどうかや日本ハムファンがそれを支持しているか否かにかかわらず、球界全体に大きな問題です。
だから、私はこうした発言をしています。
11/6の記事の、私への返信コメントと、今回の記事についての意見を書かせて下さい(遅くなりましたが)。
『数年活躍する選手より、そこそこの数字で長くやってくれる選手が多数いた方が良い』『いなくなった時にダメージの大きい選手はいらない』『先発やDHを長く活躍してもらえる選手にやってほしい』
ブログ主さんの論理でいうと、菊池雄星や田中将大やデスパイネは必要ないということですね(田中やデスパイネが西武の選手でないのは承知していますが)。
菊池は来年二桁以上勝てば、メジャー挑戦でしょう。そうすると来年を含めて二桁以上の勝利が3年だけで出ていくことになり、長く貢献しているとは言えないと思いますし、このままでいくと「数年主力で活躍していなくなる選手」であり、今年の成績をみると「抜けた穴はそうそう埋められないのでいなくなった時のダメージが大きすぎる選手」になりそうですが。もし西武に菊池が必要ないなら、後1年しかいなくても、ファイターズに譲ってほしいくらいです(笑)。
田中将大やデスパイネもそうです。田中は7年でメジャーに行ってしまいましたし(5年なら短くて7年なら長いということはないと思うので)いなくなった後の楽天のダメージはとても大きく、優勝から最下位に転落しました。デスパイネも同様で、ロッテには3年しかいない上抜けた穴が大きすぎて、今年ロッテは低迷しました。
ただ西武、楽天、ロッテファンは、ブログ主さんのように「菊池や、田中、デスパイネは球団にいない方が良かった。抜けた時のダメージが大きすぎた。もっと劣る選手で良いから、他の選手を先発やDHにして育てたほうが良かった」と考える人はあまりいないのではないでしょうか。多分、彼らがいてくれて良かった、楽しかったと言うと思います。
『経営が良くても、優勝できなくては不満』『経済効果がチームの成績に反映されて初めて意味がある』
経営が良くても優勝できないチームもあるでしょうが、ソフトバンクを見ても、安定して優勝するチームは経営も良いと思います。経営状態が悪ければ、優勝するどころか、球団を手放したり、球団がなくなることも有り得るのですが、とここまで書いて思いましたが、他ならぬブログ主さんが、10/28の記事で、チームが強くなるために、スポンサー広告で増収することは必要、という見解を示していますし、11/2の記事では、マーケットを増やすという発想は重要、と一見、ライオンズの優勝とは結び付かないことを主張しているではありませんか。私へのコメントのブログ主さんの論理なら『マーケットが増えてもライオンズが優勝しないなら意味がない』となるのではないでしょうか(私はマーケットを増やすべきというブログ主さんの意見には賛成ですが)。
『大谷がいても優勝できなければ満足できない』
世界のどの選手も「この選手がいれば優勝してくれる」という選手は存在しません。例えば今のファイターズに菊池雄星がいても優勝できるか分かりませんし、ホークスの東浜がいても同様です。一人いたから優勝できるという選手はいません。
『大谷は優勝に貢献したシーズンは1回、年棒にしてはコスパが悪い』
あの、それを言います?(苦笑)。まさか9年優勝していないチームのファンに、それを言われるとは思いませんでした。ブログ主さんは大谷をディスりたかったのかもしれませんが、それ以上に、ライオンズの選手を馬鹿にしていると思うのですが(多分意識していないのでしょうが)。5年に1回しか優勝できない選手のコスパが悪いなら、9年優勝していないチームの選手はどうなるんでしょうか?ブログ主さんは「ライオンズが優勝できないシーズンに価値がない」とおっしゃっていますが、ここ9年はブログ主さんにとって価値のないシーズンだったんですね。そんなことを言われるライオンズの選手が気の毒だと思います。
大谷がコスパが悪い、というブログ主さんの基準を他の選手に適用すると、中村剛也も、日本時代の
田中将大も前田健太もコスパが悪くなってしまいます。中村は15年で2度優勝(しかも1度目の2004年は37打席しか立っていないので、実質2008年の優勝1回しか貢献していない)で年俸4億1千万、田中は楽天に7年いましたが、うち優勝は1度、最終年俸は4億、前田は広島に8年で優勝なし、日本の最終年俸は3億です。まあ確かに大谷は5年で2億7千万まで上がっているので、プロ入り最初の5年間の年俸という点では、中村、田中、前田よりもらっているので高いといえば高いのかもしれませんね。
私はどんなに優秀な選手でも一人で優勝できる訳ではないと思うので、上記の選手が、特にコスパが悪いとは思いませんが。
しかしブログ主さんは11/9の記事で中村に『高額の年俸に相当する価値がある。過去のライオンズ愛に対する対価として億単位の契約も高くはない』と書かれています。もしこの基準を大谷に適用するなら「優秀でも5年しかいない選手に2億7千万の年俸は高い」とかいう風になるんじゃないんですかね。
『早期メジャーの実力がないのに入団交渉で条件にする事態になりかねません』『早期メジャーと日本での鍛錬の良いとこどりを画策する新人が増える』
ブログ主さんは何度も問題と繰り返していますが、具体的、客観的に何が問題なのでしょうか?例えば極端なことを言うと、今年のドラフトで入団した新人全員に「将来ポスティングでメジャーに行って良いですよ」と約束したとして、それだけでは何も問題がないと思うのですが。私が書きましたが、球団がポスティングを認めたとしても、メジャーが欲しいと思える選手でないと、ポスティングは成立しません。それが可能なのはほんの一握りです。また「日本での鍛錬」というのは、結局日本の球界での活躍(それも相当な)ということですよね。メジャーを容認してもしなくても、やることは変わらないと思いますよ。ブログ主さんは日本球界を経由しないで、メジャーに行くこと自体は反対していない、ということは人材が流出することは問題と思っていないのですよね?ブログ主さんの、早期ポスティングが『不愉快』という感情以外に、球界や球団に悪影響があると考えるなら書いて頂けるとありがたいと思います。
そして今回の記事について、まず引用している日刊スポーツの牧田の記事ですが、ブログ主さんは、牧田はポスティングを決断したことを正式に申し入れしている、しかし大谷はしていない。と書かれています。しかし牧田と大谷では全く状況が違いますよ。
これは11/9の記事ですが、11/6スポニチアネックスの記事で、球団は牧田にポスティングを利用しての米大リーグ移籍を容認、鈴木本部長は、「(新制度が)全部決まってから申請するつもりでいる」と言っています。11/6時点で牧田のポスティング利用の許可はでています。
11/9の記事で「牧田から決断の報告」があったというのは、牧田がメジャー挑戦か、国内FAかを迷っており、11/8にポスティングを利用するという決断をして、それを球団に報告した、ということです。ポスティング利用を決断して報告したのが11/8ということで、11/6の時点で球団はポスティング利用は認めています。
大谷の場合、2016年までの貢献度により、昨年の契約更改時に球団の方からポスティング容認をされました(大谷からお願いした訳ではない)。そして、彼はメジャー挑戦を迷っていた訳ではありません。
牧田が報告をしなければならなかったのは、国内FAかポスティングかを迷った上で決断したからで、大谷は、昨年ポスティングを利用して良いと言われた時から迷っていないので、報告する必要がなかったということです。必要があったとすれば、大谷がポスティングを利用しない、と決断した時でしょうね(つまりメジャー挑戦をしない時)。まあ、この説明でブログ主さんが納得するとは考えていませんが。
「球団の正式手続きを前に『ポスティングをします』という発言は越権行為」と書かれていますが、記事を読めば、大谷は「ポスティングします」とは言っていません。「メジャーに行くために代理人を決めた」と言ったことをマスコミが「ポスティングを利用してメジャー移籍を目指すことを表明した」と書いているのです。
多分ブログ主さんの頭の中では、 大谷がメジャー挑戦するために代理人と契約した=大谷がポスティングすると言った ということになっているのだと思います。大谷がメジャーに行くためには、ポスティングシステムを使わなければいけないので、ブログ主さんの中では同じことなのでしょうが、繰り返します、大谷自身が「ポスティングする」とは一言も言っていません。
『大谷の発言が報道されれば、選手が活躍したらポスティングしてもらえるのが当然という勘違いを起こしかねません』
大谷の発言自体がないので、その後の展開もないはずなのですが、他ならぬブログ主さんが大谷の発言を勘違いしているので、ドラフト新人が勘違いするケースもあるかもしれません。それは正していけば良いと思います。というわけで私もブログ主さんの勘違いを正したいと思います。
今年の9/13以降「大谷のメジャー移籍濃厚」や「大谷、代理人契約の動き」はニュースで報道されてきました。ポスティングの権利を持つ日本ハム球団は何も言っていません。ということは、球団は大谷のポスティング利用を認めているからでしょう。
『大谷のポスティング表明が球団不在』というのが事実なら、ポスティングの権利を持つ日本ハムが真っ先に問題視することであり、球団がそれをしていないということは、認めているということです。
ブログ主さんは『球団に権利をお願いするのが筋』ということにこだわっておられますが、何度も言うように、ポスティングの権利を持つ日本ハムが、それを問題視しないのならそれで済む話です。牧田と大谷は状況が違うということは前に説明した通りです。
正直「球団の権利」ならば、球団がポスティング容認と言えばそれで済む話で、何故そこまでこだわるのか、良くわかりませんが。
もう一度書きますが、大谷が言ったのは「メジャー挑戦の前に代理人を決めた」ということで、それはポスティングの権利を持つ、球団が認めているからできることです。正式依頼をする前に報道陣に先にコメントしたとブログ主さんが言うことについては、大谷が、昨年球団にポスティングを容認されており、大谷自身メジャーへ行くことに迷いがないのと、日本ハム側もポスティングすることを決めた後で考えに変更がなかった。つまり今年に正式依頼をする必要がなかったということです。
多分ブログ主さんはポスティング利用の正式依頼のないのは、不満だ、おかしい、許せない、と思っているでしょうが、権利を持つ日本ハムは納得しているので、システム的に何も問題がないということです。
ブログ主さんは誤解しているようですが、日本ハムは、今からでも、大谷のポスティングを認めない権利があります(今それをやれば世間からは非難されるでしょうが)。それをしないということは、ポスティングの権利を持つ日本ハムが、大谷のポスティングを認めているということです。
>菊池は来年二桁以上勝てば、メジャー挑戦でしょう。そうすると来年を含めて二桁以上の勝利が3年だけで出ていくことになり、長く貢献しているとは言えないと思いますし、このままでいくと「数年主力で活躍していなくなる選手」であり、今年の成績をみると「抜けた穴はそうそう埋められないのでいなくなった時のダメージが大きすぎる選手」になりそうですが。もし西武に菊池が必要ないなら、後1年しかいなくても、ファイターズに譲ってほしいくらいです(笑)。
菊池投手の来年のポスティングは既定路線ですが、私個人はポスティング容認して欲しくないです。去年まで大した成績も残せずに来たのに、成長に投資してくれた球団への恩を忘れて、ちょっと活躍したらメジャーというのは納得できません。しかし、ライオンズンもメジャー志望の菊池投手を説得して獲得した経緯があるだけに強くは言えないというとこでしょう。この点についていえば、ライオンズも反省しなくてはいけないですし、来年ポスティングとなった場合には、大谷選手の件でファイターズに意見をしたように、ライオンズにも同じことを言わないといけないと思っています。
>経営が良くても優勝できないチームもあるでしょうが、ソフトバンクを見ても、安定して優勝するチームは経営も良いと思います。経営状態が悪ければ、優勝するどころか、球団を手放したり、球団がなくなることも有り得るのですが、とここまで書いて思いましたが、他ならぬブログ主さんが、10/28の記事で、チームが強くなるために、スポンサー広告で増収することは必要、という見解を示していますし、11/2の記事では、マーケットを増やすという発想は重要、と一見、ライオンズの優勝とは結び付かないことを主張しているではありませんか。私へのコメントのブログ主さんの論理なら『マーケットが増えてもライオンズが優勝しないなら意味がない』となるのではないでしょうか(私はマーケットを増やすべきというブログ主さんの意見には賛成ですが)。
本ブログで、ライオンズにお金が入る手段を色々提言していますが、その目的は「ライオンズの優勝」です。優勝するためには補強が必要で、補強にはどんな形であれお金が必要です。ライオンズにお金が入るなら補強手段が増えます。だから、経営改善の提案をしています。
マーケットについては、リーグ全体が魅力あることが結果的にライオンズの利益になるから書いています。今はメジャーが世界的なマーケットを握っているので、当然メジャーの年俸が高く、それが人材流出の一因となっています。そうした状況を少しでも改善するために、外国にマーケットを求めることが、日本球界の利益になり、それは結果的にライオンズにも恩恵があります。
>世界のどの選手も「この選手がいれば優勝してくれる」という選手は存在しません。例えば今のファイターズに菊池雄星がいても優勝できるか分かりませんし、ホークスの東浜がいても同様です。一人いたから優勝できるという選手はいません。
私も一人で優勝できるなんて思っていません。ただ、10勝10敗だけど10年貢献してくれる選手と、15勝できるけど3年しかいない選手、なら前者を選択したいということです。後者がいくら活躍しようと、Max3回しか優勝できませんが、前者の場合は他の戦力次第で4回以上の優勝の可能性があるからです。「チームとして」戦力を俯瞰してみる時に、短期間素晴らしい成績を残す選手より「そこそこでも長く貢献してくれる」選手を取るほうがトータルの優勝確率を上げると私は考えています。
>あの、それを言います?(苦笑)。まさか9年優勝していないチームのファンに、それを言われるとは思いませんでした。ブログ主さんは大谷をディスりたかったのかもしれませんが、それ以上に、ライオンズの選手を馬鹿にしていると思うのですが(多分意識していないのでしょうが)。5年に1回しか優勝できない選手のコスパが悪いなら、9年優勝していないチームの選手はどうなるんでしょうか?ブログ主さんは「ライオンズが優勝できないシーズンに価値がない」とおっしゃっていますが、ここ9年はブログ主さんにとって価値のないシーズンだったんですね。そんなことを言われるライオンズの選手が気の毒だと思います。
私は「ライオンズ」が好きで「ライオンズの優勝が見たい」と強く願っています。私の中では「優勝」以外のシーズンに価値を見出すということはないです。私は「プロである以上ファンの声援にこたえるために必要なことは優勝という結果しかない」というスタンスです。なので、優勝できなければ価値がありませんし、それを言われて選手が可哀そうとは全く思いません。
>大谷がコスパが悪い、というブログ主さんの基準を他の選手に適用すると、中村剛也も、日本時代の田中将大も前田健太もコスパが悪くなってしまいます。中村は15年で2度優勝(しかも1度目の2004年は37打席しか立っていないので、実質2008年の優勝1回しか貢献していない)で年俸4億1千万、田中は楽天に7年いましたが、うち優勝は1度、最終年俸は4億、前田は広島に8年で優勝なし、日本の最終年俸は3億です。まあ確かに大谷は5年で2億7千万まで上がっているので、プロ入り最初の5年間の年俸という点では、中村、田中、前田よりもらっているので高いといえば高いのかもしれませんね。
私はどんなに優秀な選手でも一人で優勝できる訳ではないと思うので、上記の選手が、特にコスパが悪いとは思いませんが。
しかしブログ主さんは11/9の記事で中村に『高額の年俸に相当する価値がある。過去のライオンズ愛に対する対価として億単位の契約も高くはない』と書かれています。もしこの基準を大谷に適用するなら「優秀でも5年しかいない選手に2億7千万の年俸は高い」とかいう風になるんじゃないんですかね。
まず、前提として、これから球団を去る選手と、来季も残る選手では評価視点が全く違います。私は中心選手の移籍を容認できる一つの条件として「優勝」が必要と思っています。何回も優勝に貢献してくれたなら、拍手で送り出そうという気持ちになれます。なので、チームを去る選手については「優勝回数」を重視します。しかし、来季も残る選手の場合は来季優勝に貢献してくれる可能性があるわけですから、優勝以外の基準も採用します。中村選手の場合は、来年貢献してくれ可能性以外に、過去の何度も本塁打王を獲得して他球団だったらもっと貰えたかもしれないのに、ライオンズに残ってくれたことへの感謝の気持ちを金額で表現することは重要という視点も有ります。中村選手のようなフランチャイズプレーヤーを手厚く処遇すれば、若手がライオンズで長くやりたいという気持ちを持つ可能性だってあります。残る選手には過去の業績への評価方法も変わると思います。
>ブログ主さんは何度も問題と繰り返していますが、具体的、客観的に何が問題なのでしょうか?例えば極端なことを言うと、今年のドラフトで入団した新人全員に「将来ポスティングでメジャーに行って良いですよ」と約束したとして、それだけでは何も問題がないと思うのですが。私が書きましたが、球団がポスティングを認めたとしても、メジャーが欲しいと思える選手でないと、ポスティングは成立しません。それが可能なのはほんの一握りです。また「日本での鍛錬」というのは、結局日本の球界での活躍(それも相当な)ということですよね。メジャーを容認してもしなくても、やることは変わらないと思いますよ。ブログ主さんは日本球界を経由しないで、メジャーに行くこと自体は反対していない、ということは人材が流出することは問題と思っていないのですよね?ブログ主さんの、早期ポスティングが『不愉快』という感情以外に、球界や球団に悪影響があると考えるなら書いて頂けるとありがたいと思います。
早期メジャーを確約すれば、メジャーが興味を持った時点で常に放出のリスクを背負います。例えば、3年ぐらい2軍で育てて、4-5年目にフィーバーした場合も早期メジャーを確約していればポスティングを認めなくてはいけないということになります。ポスティングを確約しなければ、FAまでは球団に選択権が残ります。この差は非常に大きいと考えます。FA制導入当初はFAまでは少なくとも残ってくれてましたが、ポスティングの導入により1-2年海外挑戦が早くなりました。そして、大谷選手の5年という一つのモデルケースができました。そうなると、次はドラフトの新人にたいして「どれくらい短い期間でポスティングを認めるか」で入団の可否が決まるというチキンレースになりかねません。私は、プロ経験のない日本人が異国の地で生存競争が激しい中で生き残る可能性は非常に低いと思っています。メジャー志望の有望新人を何人かマイナーに送り込んでみれば、失敗例が多数出てきて「やっぱり日本のプロでもまれることは重要なんだ」と認識が変わるのではないでしょうか。そうなったら、新人たちが「メジャーに行くためには日本の球団で鍛えてもらわないと」と考えるようになり、球界全体として新人との交渉がやりやすくなります。だから、「早期メジャーを確約するから来てください」より「行きたい奴はメジャー行けば」という姿勢で球界が一致できたら、将来有望な新人が日本で今より長くやってくれるという結論になると考えています。
>そして今回の記事について、まず引用している日刊スポーツの牧田の記事ですが、ブログ主さんは、牧田はポスティングを決断したことを正式に申し入れしている、しかし大谷はしていない。と書かれています。しかし牧田と大谷では全く状況が違いますよ。
大谷選手も、牧田選手も「申し入れがあれば、ポスティングを実行する」という球団の意思が表明されている点では同じだと思います。いわば、本人にボールがなげられた状態だったのです。大谷選手は「いつポスティングしてもらうか」牧田選手は「国内FAするかポスティングをお願いするか」を決断する必要がありました。そして、この選手側の決断は球団経営に非常に重要な事項であり、球団を尊重するならまず、球団に意思を表明するのが筋だと思うのです。特にポスティングは制度として「球団に権利行使をお願いする」ものなので特に、選手側が球団に敬意を持つべき事項です。だからこそ、球団が先か、マスコミが先かという順番にも注意を払うのが、選手側のマナーです。一言さんは代理人契約とポスティング表明は違うとおっしゃていますが、選手側に「いつポスティングするか」のボールが投げられている中で、メジャー行くために代理人選出しましたと発言することは、ポスティング表明と同義です。そして、こうした大谷選手の言動は、日本ハムが入団当時から「早期メジャーでも良いから入団してくれと下手に出て交渉し続けた」結果と私は考えます。大谷選手が本当に球団とポスティング容認へ敬意を払うなら、「いつポスティングするか」を真っ先に球団に申し入れたはずです。さらに言えば、少なくともシーズン終了後すぐに意思を伝えて、その後の日本ハムのチーム編成に少しでも貢献したと思います。こうした、大谷選手の言動には球団への敬意を欠くように感じます。そして、そういう状況を造ってしまうことは、球界にとってマイナスだと思うのです。