ライオンズへおすすめの参考書、「非常識のすすめ」里崎智也著
今日はいつもとテイストを変えて書評を書いてみたい。のっけからライオンズの関係者でない里崎さんの著書で恐縮だが、ライオンズの選手にも参考になる内容が多々あると思ったので書かせて頂く。きっかけはYouTubeにアップされている野球番組でたまたま里崎さんがでていた回を観たら非常に興味深い発言をされていたことだ。それで興味を持って著書を買ってみたところ、非常に面白い本だったので、紹介する次第である。以下本書の中でtthgが興味深かった点を書きたい。
・ツーナッシングの後はボール球で遊べ?そんなのムダでしょ
帯にも書かれている本書の特徴的なフレーズだが、日本球界で半ば常識とされているツーナッシングからのボール球要求に里崎さんは「ムダ」と主張している。これは私もそう思う。ツーナッシングから明らかなボールコースにストレートを投げる意味はない。もともとは「勝負球への布石となる」ボールを投げろということだったと推測するが、伝承されていくうちに「ボール」を投げることが目的になった悪しき習慣と思う。そんなボール球は里崎さんが言うように単なる「ムダ」であり、いたずらに投手の肩を痛めつけているに過ぎない。
・200球を投げることは必要か?
キャンプでの投手の投げ込みについて里崎さんは一石を投じている。200球も投げる場合大抵全力ではなく流して投げている。流して投げた200球から得られるものは少ないのではないか?それなら、50球でいいので全力で投げたほうが効果が高いのでは?という主張である。投手ではない里崎さんの意見なので、100%正解ではないかもしれないが、一考に値する意見である。ちなみに、バレンタイン監督時代投手の投げ込みは15分に制限されていて結果も出したという話も乗っていた。投げ込みを考える上で貴重な意見と思う。
・審判を味方につける。
里崎さんは決して審判に文句を言うことはしなかったようだ。代わりに「後でいっしょにビデオを見てください」とお願いして、後日意見交換をしていた。そのコミュニケーションが功を奏して審判の方から「今の低いと思ったけどどう?」と質問されるようになったとのこと。これは非常にうまいやり方と思う。結局審判も人間だから、自分に文句を言う捕手には無意識のうちに辛くとってしまうとうのは致し方ない面もある。だから、ちゃんと冷静に議論して次はしっかりとってもらうというのはうまいやり方だ。是非ライオンズの捕手陣も参考にして欲しい。
・勝負強さの秘訣
里崎さんの打撃は基本「読み」で勝負していたようだ。相手の配球を読んで決め打ちというスタイルで追い込まれても決め打ちという極端なスタイルで勝負していた。その理由は「ストレート待ちで変化球を打てるほどの打撃能力はない」と割り切って考えていたことである。そして、現役時代クラッチヒッターだった里崎さんの勝負強さの要因はこの「読み」であった。ここ一番の場面、絶対打たれたくない場面では、投手が一番自信のあるボールを投げてくる確率が高かったそうである。だから、クラッチヒッターになったとのこと。これも非常に参考になる話である。特に同じ捕手で打撃に不安のある岡田選手などは大いに参考にして欲しい。
ライオンズに関する他の人気ブログはこちら
にほんブログ村
プロ野球に関する他の人気ブログはこちら
にほんブログ村
#埼玉西武ライオンズ #seibulions