怪我対策に科学のメスを入れるべき
ライオンズにとっても、野球界にとっても怪我へのケアというのは、非常に大きなテーマである。特に、投手の肩と肘を完全に守ることができるならば、億単位のお金を投じても惜しくない価値がある。最近のライオンズで言えば、高橋(朋)投手、大石投手、今井投手などが、怪我で離脱しているが彼らが万全だったら投手の戦力値が全然違ってくる。怪我を予防するだけで大きな補強になるのである。
にもかかわらず、怪我対策に科学なアプローチを本格的に導入している球団というのはあまり聞かない。私の無知であったら恐縮だが、例えば、去年だったか肘の故障から復活したダルビッシュ投手が、「怪我対策には一回当たりの投球数より、登板間隔の方が有効。登板間隔が空けば炎症が抑えられる」という趣旨の発言をしたが、この発言にたいして科学(医学)的な見地から議論がなされた形跡はない。ダルビッシュ投手自身も私の知る限り医学の根拠を持って発言しているようには見えなかった。
私が思うに、金属疲労の予防には「炎症」がキーワードである。ダルビッシュ投手が指摘しているように、投げれば肩や肘に何らかの炎症反応が起こっているはずで、それは血液検査などで、ある程度数値化が可能なはずである。まずは、大学病院に定期的に投手の血液を採取して炎症反応の数値を取ってもらい、医学的に危険な水域にある場合は登板を回避する。それでも怪我が起こった場合はその直前の炎症反応の数値を記録し、怪我する人とそうでない人の数値に有意な差がないか調べてもらう。有意に差が出る数値が発見されれば、登板の可否を血液の炎症反応という定量で判断することができる。このぐらいの研究であれば、大学病院に年間1千万くらい払って共同研究契約を結べば数年で結果がでる。とりあえず、東大にあたり頼んでみてはどうだろうか。
ちなみにイチロー選手などは、筋肉の柔軟性をあげることで予防は可能という見解を出しているが、それは一段先の話。
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