2段モーション=反則投球ではない

まず、言葉の定義から。本記事においては、2段モーション=投球動作中足を上げ下げするモーションと定義します。その前提に立つ場合、2段モーション=反則投球は成立しません。反則投球は野球規則によれば「投球動作中に静止すること」により成立します。足を上げ下げしても、途中で止まっていなければ、規則上OKなはずです。

上記の原則に照らして昨日の菊池の投球ですが、動画を見る限り、静止している点を明確に指摘することは難しいです。スローで動作解析でもすれば別ですが、ライブ映像だけで判断するなら、静止している点を指摘することは困難です。ならば、昨日の菊池はセーフであるべきです。

一方、静止しているか否かに関わらず、2段モーションはダメという解釈もあるようです。2005年の2段モーション厳格化の際に出されたNPBの公式見解は「野球規則委員会が『二段モーションなどは不正投球とする』という見解を示した (中略) 日本では1995年ごろから、1度下した自由な足を、再び上げた後に投球を始める投手が現れました。」となっております。微妙ですが、2段モーション(= 投球動作中足を上げ下げするモーション)はグレーだったけど、今後すべて「静止している」とみなします。と言っているように思えます。昨日の審判のコメントは「(動作が)一連ではない。右足の動きに“段”がある」 となっております。この「段」という表現が静止を意味するのか、「足を上げ下げしている」を意味するのか、ハッキリしませんが、後者であれば、一応反則投球は成立します。

ただし、そうであるならば、まず、規則を改正すべきです。静止の判定に関わらず、「足を上げ下げする投球モーション」は禁止という規則を作るべきです。現行の規則は「静止」が違反の条件なのですから、静止している点を明確化できなけば反則ではありません。NPBが「足を上げ下げ」したら違反と解釈しているならば、拡大解釈し過ぎです。百歩譲って、その解釈が許されるとしても「2段モーション=投球動作中足を上げ下げするモーションはすべて静止したとみなす」という統一見解を示すべきです。

tthgの2段モーションに関する過去記事はこちら ① ②

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