ビデオ判定は審判の技術向上のために使うべき
おはようございます。ビデオ判定大好きtthgです。
先日、丹波球審のストライク・ボールの判定について下記の記事で厳しい意見を述べた。
本記事の中でtthgは「ビデオ判定したい」と書いた。(現状ストライク・ボールはリクエスト対象外)
しかし、一方でtthgは6/22のオリックス対ソフトバンク戦でリクエスト制度については懐疑的な意見を書いた。
上記二つの記事を見て「矛盾している」と感じた方もおられるのではないだろうか。tthg
的には審判の判断が「ビデオによって後に精査されること」には大いに賛成である。「審判の判定は絶対」という「俺がルールブックだ」的な価値観で審判の判定を「間違いのないもの」と勝手に解釈するのは良くない。例え一度下した判定でもビデオで精査したら逆でした認めることは審判の技術向上につながる。審判自身もジャッジされることで鍛えられるからだ。
しかし、今のリクエスト制度は「検証時間5分」や「球場によって映像設備が異なる」「映像解析技術の限界」といった要素からリクエストで判定を変えたことが誤審という6/22の事件が起こり得る体制となっている。しかし、今は「リクエストした場合は完全に正しい判定がなされる」という前提をファンや選手、ベンチが共有してしまっている。これでは結果的にリクエスト制度が審判との信頼関係を逆に壊してしまうという事態になりかねない。だから、現状のリクエスト制度にはあまり賛同できない。
一つの解決案としては、メジャーのように映像設備と解析技術を導入し、解析も専門家を招聘した上での一括管理である。(これならリクエストして誤審のリスクは相当程度軽減される)しかし、地方球場開催を考えると現実的ではないという面もある。そこで今のリクエスト制度自体はそのままするが、その位置づけを「審判の技術向上のための機会」と捉えることにしてはどうか。もともと乱発されると試合が壊れるので2回までという回数制限があり、検証時間も「5分」と制限されているため「完全に誤審を除去する」ことはできない。よく考えれば現状の制度自体「誤審で長時間抗議」を防止するガス抜き的要素もある。関係者が「今のリクエスト自体は完ぺきな制度ではないので、リクエスト誤審もあり得るがないよりは誤審を減らせる」とおおらかに捉え、時間と技術の限界からくるリクエスト誤審も結果は結果として受け入れる。(判定を覆して再試合という要求はしない。)一方で誤審の被害者(と思い込んでいる者含む)の試合後の再検証要求には審判とNPBが応じ「なぜ審判が誤審したのか」という点についてとことん議論して再発防止策を講じる機会とする。なお、試合後の再検証は直接リクエストの対象とならなかったとしても対象とする。
このように、現状のリクエスト制度を審判の肉眼を補強する制度と割り切りその結果は最終的なものとしつつ、別途ビデオを見ながら審判とチームが対話する機会を設ければ、審判の技術向上につながる。日本のすべての球場で設備を完備することは難しいし、できたとしてもアマチュアの試合でその設備を使いこなすことは不可能だ。そう考えた時審判の技術向上は未だに必須のことであり、そのためにビデオ判定を使うなら非常に有効な手段である。リクエストはそのための入り口と考えれば、有益な制度である。(繰り返しになるが今のリクエスト制度に完全な誤審除去を求めた場合は、審判と選手・チームの信頼関係を壊すという結果になるため賛同できない。)
一度、リクエスト制度の運用をビデオ判定による審判の技術向上という観点から考え直してみてはどうだろうか。
本日も、最後までお読みいただきありがとうございました。
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