選球眼を重視せよ~資本力に劣る球団が勝つためのスカウト戦術~

おはようございます。ドラフトの隠し玉大好きtthgです。

最近、ライオンズの野球を観ていて現代野球においては四球は非常に価値が高いと感じる。セイバーメトリクスの浸透により打率より出塁率という考え方が一般的になってきたが、ヒット以外の出塁で一番大きなものが四球である。セイバーメトリクス的に四球が大事というのは自明の理というものだ。また今の山賊打線を観ていると四球は投手に与えるダメージが大きい。昔から球数投げさせて相手投手を精神的に追い詰める効果は知られていたが、厳密に球数制限がされる現代においては球数を投げさせることで降板が早まるという物理的ダメージもある。

そう考えた時に、四球を選べる能力が高い選手は価値が高いということになる。これをスカウト戦略に活かせないだろうか。四球を選ぶための能力は大きく分けて「臭い球をファウルする能力」と「選球眼」の二つである。このうち前者については技術的側面が大きくアマチュア段階でこれを求めるのは酷だ。またこの技術に長けている者は目立つので「掘り出し物を探す」という観点からはあまり効率が良くない。注目すべきは後者の選球眼である。

これはtthgの主観という面もあるが、選球眼は先天的要素も大きいと思う。また選球眼はあまりスカウト的に注目されていない。埋もれた才能の探すのためにピッタリの指標だ。特に「選球眼は良いけどアマチュア時代は打てない」というタイプがねらい目だ。打てないと他のスカウトの目には留まりにくい。しかし、打つための技術はある程度プロに入ってから鍛えることができる。

また、金属バットだと最近は筋トレでスイングスピードを増して力任せに振り回して結果を出し「芯でボールを捉える技術」が不足しているケースもあると聞く。(参考にこちらの記事https://timely-web.jp/article/273/をご覧ください。)それに比べて選球眼はバットの違いに関わらず有効な技術であるから見た目の成績より信頼できる。そして、選球眼が優れていれば少なくとも打つべき球を打つことはできているということだ。これは甘い球だけを選んで打つことができることを意味する。それができる選球眼が優れている選手の技術向上による成績上昇率は選球眼が悪い選手に比べて大きいはずだ。そう考えると選球眼が優れた選手は「ヒットを打てる選手」に化ける可能性もある。

試しに、打てないけど選球眼だけは確かという選手を育成で4-5名獲得してみてはどうか。ライオンズはアマチュア時代主砲だったけどプロに入って脇役に回りファウル打ちの名人としてプロで生き残った辻監督がいる。辻監督は守備職人だった源田選手の打撃を改善した実績もある。辻監督のファウル打ちと、打撃の技術を教える能力は極めて高い。確かな選球眼をもつが打てない選手に辻監督がファウル打ちと源田選手を育てた打撃理論を教えたら、第二第三の源田選手を量産できるかもしれない。今は選球眼が優れたタイプを獲得する絶好の機会である。確かに今は打者には困っていないが、未来永劫これが続くとは限らない。掘り出し物を探すため是非一度選球眼という観点からスカウトを実践して欲しい。

本日も、最後までお読みいただきありがとうございました。

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