十亀投手の修正点はないという強気コメントから考える選手、監督のコメント力(5/3対バファローズ観戦記その②)
珍しく試合前から中継を観ていたら、「修正点はない」という十亀投手の試合前のコメントが紹介された。tthgはこのコメントを聞いてびっくりした。今年の十亀投手はセットになると制球が乱れるという誰が見ても明らかな修正点があるからだ。結果から考えるとセットの修正はできていたので本気で修正点はないと思っていたわけではなさそうである。その意味では一安心である。
一方、アウェーで地元テレビ局の取材にバカ正直に答える必要はないのだが、煙幕コメントとしても効果の薄く評価に困るコメントだ。最近のニュースを見ていると十亀投手に限らず、選手や監督のコメント力が低下しているように思う。先日も菊池投手の70球降板に関して本人が中5日で行くのでコメントし、監督は肩の回復が悪いというトップシークレットととも言える内容を暴露していた。このコメントも、もっと深刻な事態を隠すために予定降板を装ったようにも思えるが、煙幕するにしてもローテの予定や肩の状態までばらす必要はない。もう少し情報戦というものを重視しても良いのではないか。
一つの要因は予告先発制度にあると思う。予告先発のない時代は、相手の先発予想を外すというのも一つの戦略だった。相性の悪い選手を外す、右左で極端に成績が変わる選手の起用法などに影響するので、予想外しは重要な戦略であり、偵察メンバーの使用などもあった。常に情報戦の必要があったから、選手、監督ともコメント力が磨かれた。
今は、予告先発でこうした情報戦がないので情報を操作するという意識があまりない。しかし、予告先発以外の要素における情報戦は今でも有効である。例えば、無理をしている出場している際の怪我の状態はできるだけ隠しておいた方が良い。中継ぎ以降の投手は休養を与える予定でもメンバーに入れることで相手をかく乱する場合もある。怪我で二軍にいる投手の復帰予定の情報なども隠せるなら隠しておく方が良い。(逆に復帰が近いを思わせることも時に重要だ。)バッテリーの配球の意図なども相手が誤解するようなコメントを発すればかく乱できる。
細かい話だが、人と人が相対するゲームである以上、相手の誤解を誘うことは重要な戦術だ。相手に伝わる情報一つにも気を配るのが本当のプロである。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
5/3対バファローズ観戦記その①
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