本当にライオンズは西武ホールディングスの収益増に貢献したのか
今晩は。ライオンズの本当の収益状況を知りたいと切に願っているtthgです。
昨日、ライオンズの親会社である西武ホールディングスの「平成30年3月期 第3四半期決算短信(連結)」 が発表され、下記の記事のように、ライオンズが西武ホールディングスの営業利益増大きくに貢献したと報じられた。
tthgがこの記事をみた率直な感想は「ライオンズの増収は嬉しいが、ライオンズの収益に頼らなければならない西武ホールディングスの経営状況は相当ヤバそう」だった。なぜなら、西武ホールディングスにとってライオンズはあくまで副業で、本業は百貨店とか不動産だからだ。ライオンズの収益がグループ全体の収益を本質的に押し上げている状況は、本業がもうかっていないことの証であり、いずれ西武ホールディングス全体が傾き、ライオンズがいくら収益をあげても親会社に利益を吸い取られて球団経営が一層悪くなることが明白だからだ。
そこで、報道が真実なのか、西武ホールディングスが発表している短信そのものを調べてみると、真実は、ライオンズの貢献はグループ全体としては大したことがないということが分かった。
上記の短信の中から、西武ホールディングスのセグメント別営業利益増減を抜き出すと下記のようになる。
都市交通・沿線事業 :1,344
ホテル・レジャー事業:1.242
不動産事業 :6.476
建設事業 :△965
ハワイ事業 :△6.333
その他 :602
合計 :2.366 (単位:百万円)
ライオンズはその他事業の一部に分類されるが、その他事業の増減分における貢献は大したことがないのは一目瞭然である。一番増えたのが不動産で、その他の10倍となっている。ハワイ事業の減分が不動産の貢献を帳消しにしているので、総利益の増加分と比較するとその他事業が1/4を占めているが、利益の増加がをけん引しているのは不動産であることは明白だ。
さらに言えば、その他事業6億のうち、ライオンズの貢献分はいくらなのか明白でない。短信はその他事業の状況について以下のように語る。
「伊豆箱根事業では、伊豆・三津シーパラダイスや介護施設が増収に寄与いたしました。近江事業では、守山駅前近 江鉄道ビルが開業したことや土山サービスエリアが好調に推移したことが増収に寄与いたしました。西武ライオンズ では、各種営業施策の実施やクライマックスシリーズへの進出などにより、観客動員数が前年同期比で増加いたしま した。 これらの結果、営業収益は、323億17百万円と前年同期に比べ20億78百万円の増加(同6.9%増)となり、営業利益 は、22億66百万円と前年同期に比べ6億2百万円の増加(同36.2%増)となり、償却前営業利益は、44億6百万円と 前年同期に比べ8億4百万円の増加(同22.3%増)となりました。」
短信では、その他事業6億の増収要因として、「伊豆・三津シーパラダイスや介護施設」、「守山駅前近 江鉄道ビルが開業」、「土山サービスエリアが好調」、「各種営業施策の実施」「クライマックスシリーズへの進出」の5項目があげられており、ライオンズ関連は最後の2項目のみである。項目別の数字がないので何とも言えないが、半分の3億が純粋なライオンズの貢献分という事も有り得る。
少なくとも不動産業の64億の増益に比べれば、大したことのない数字だ。
この結果自身は、西武ホールディングス自体の経営がそれなりに好調という事だから良いことだ。しかし、ライオンズの貢献分が見えないという点はあまり歓迎できない。仮に6億の半分の3億でも増収であったなら、選手にもっと還元すべきだし、補強もすべきだ。
ここからは、tthgの想像だが、ライオンズ事業のCS開催しても利益は出てないのではないか。CSで増収を実現したのは事実だが、球団トータルで経費を差し引いた利益でみると赤字あるいは±0という事である。しかし、その他事業にまとめるとたの事業がライオンズの赤字を補填し、さらに黒字を上澄みできているのでその他事業全体では好調に見えるということではないか。このように考えると、球団事業でさらに投資しようとする姿勢が見えないことが納得がいく。会社は利益を産まない組織に投資しようとは思わないものだから。
ただし、何度も言うが、本当にライオンズ事業が好調で少しでも利益を上げていながらそれを還元していないなら大きな問題だ。オーナーがキャンプに来て努力しろとか言っている場合ではない。ライオンズ事業は西武ホールディングスにとって広告塔であり、そこから利益を吸い上げるというより、±0を維持しつつ球団発展させ行く方が、グループとして合理的な行動だ。少なくとも、今のように選手に投資しない姿勢では、短期的に利益を吸い上げられても、長期的にはファンが離れて赤字となり本来の広告塔としての役割も衰退していく。その辺を理解できず、少ない投資で利益を回収しようとオーナーが考えているなら、大問題だ。
とりあえず、ライオンズ単体の収支及び利益を公開して欲しい。
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