良い監督になるためには選手に嫌われてはいけない。

今晩は。上司に好かれたいtthgです。

昨日に引き続き、林成之氏の著書「脳に悪い7つの習慣 (幻冬舎新書 )」から野球に使えそうなネタを紹介したい。今日紹介する脳科学的な林氏の指摘は「良い上司は部下に好かれる必要がある」ということだ。脳科学的になぜこのことが言えるのかというと「脳はマイナスのレッテルを貼った相手の言うことを受け付けいない性質がある」ということだ。本書でも紹介されている事例だが、学生時代「好きな先生」が担当している科目の知識はすんなり頭にはいるが、「嫌いな先生」が担当している科目の知識は定着率が悪いというのは誰しもが経験しているところではないだろうか。脳に「嫌い」というシグナルが送られてしまった相手の言うことは理屈として理解できても頭の中に入ることは難しい。だから良い上司になるためにはまず「部下に好かれる」必要があるというのが林医師の提言である。(上記に紹介した林医師の著書P39-42及びP54-56を参照)



上記の話を踏まえて野球界を見渡すと、tthgは故野村克也氏がタイガースの監督時代に当時選手だった今岡氏が「全く自分の言うことを聞いてもらえなかった」とぼやいていたのを思い出す。おそらく今岡氏は野村氏に対して「嫌い」という感情を持ってしまったのではないだろうか。それ故に当時「名将」の名前を確固たるものにしていた野村氏の言うことすら耳を貸すことができなかったと考えると辻褄が合う。

野村氏と今岡氏の例を参考にすると、野球においても監督やコーチ(上司)が選手(部下)に嫌われないように(好かれるように)ふるまうということは大変大事なポイントに思えてくる。ただ、人に好かれるというのは簡単な話ではない。誰も人に嫌われたくないという思いはあるが知らず知らずのうちに嫌われるものである。

その点について本書はいくつかの有益なアドバイスを与えてくれる。まず、上司が高圧的な態度で部下を威嚇するようなことをしないこと。特に体育会系の部活で行われるような「手を出す」はもってのほかということだ。(前掲書P55参照)野球界にとっては耳の痛い話だが、選手(部下)に恐怖心を与えて従わせるようなやり方は時代云々ではなく「科学的に」否定されるべきやり方ということである。もちろん現場ではそういうやり方をしても「マイナスのレッテルを貼らない選手」も存在するのだろうが、基本的には高圧的な態度を取ったり、暴力に訴える人を「嫌いにならない」ケースは例外と考えるべきである。

一方、本書では「好かれる上司」になるために「部下の話に耳を傾けること」と、「相手の立場に立って考えること」「自分の立場を捨てること」が推奨されている。これは元々部下は上司に物申すことができるケースは少ないというそもそもの立ち位置の違いから導き出される結論である。そもそも上に立つ立場の上司の方から歩み寄っていくことで立場を対等にして良いコミュニケーションが生まれることが「部下に自分の伝えたいことを伝える」秘訣であると林医師は提言している。(前掲書P56参照)

これも、何かと上から目線で監督やコーチが選手それに(嫌々)従うという構図になりがちな野球界には耳の痛い話だが、科学的な根拠を持って専門家が提言していることであることからすれば、改善してみる価値のある事柄ではないだろうか。監督やコーチが選手に媚びる必要はないとしても、少なくとも選手に「嫌われて耳を貸してもらえない」ということは避けるよう努力すべきであるとtthgは考える。

本日も最後までお読み頂きありがとうございました。

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